「ゾロ目」と聞いて、あなたは何を思い浮かべますか? サイコロの出目? スロットの当たり? 銀河鉄道?
数学的にも興味深い「ゾロ目」の深~い世界にご案内します!
同じ数字が並ぶ数、ゾロ目。
ただ並びを見て美しいと感じる人もいるでしょう。もちろん筆者もその一人です。身の回りにあるゾロ目といえば、スリーセブン「777」や「九九」、獣の数字と呼ばれる「666」など。日本の祝日においても月と日が同じ数のときが多い、など何かと縁起にまつわる話が多いのがこの「ゾロ目」です。
このゾロ目をテーマに、数学的に面白い話を紹介していきましょう。そして、その中でも特に数学的に美しい性質を持っている「1のゾロ目」に注目したいと思います。

【雑学15】1のゾロ目をかけ算すると……?
まずは、ゾロ目に関する計算を使った、数学の感動的な話をご紹介。同じ「1のゾロ目」を2回掛けると綺麗な数になります。ということでさっそく実際に答えを見てみましょう。1から111までの場合だけ先に挙げると……。
そう、数が階段のように1つずつ増え、また1つずつ小さくなっていく並びになります。
この法則は1が9桁並ぶゾロ目まで続き、
となります。
9桁以上になると繰り上がりが発生し綺麗な並びの数ではなくなってしまいますので、この並びは9桁×9桁が上限となります。
これだけでもゾロ目の美しさを感じて頂けるかもしれませんが、まだまだこの話は深めることができます。
同じ桁のゾロ目を掛け合わせるとこのような結果になりますが、掛ける桁数を変えてみるとどのようになるのでしょうか。電卓アプリなどで実際に確かめながら読み進めてみてください。
ためしに「11×1111」を計算してみると、
となります。続いて「1111111×111」を計算してみると、
となりました。他にも色々とためしてみて、何か法則がないか見つけてみてください。
実は、この掛け算は先ほど紹介した同じ桁数同士の掛け算と関連性があります。
「11×1111=12221」は、先ほどならべた答えの中のうち「111×111=12321」と少し似た結果になっていることに気づいたでしょうか。
111×111だと12321と、1から3まで増えていくのですが、11×1111だと答えの桁数は一緒になる一方で、各桁の数は12221と2までしか増えません。
もう1つ例として挙げた「1111111×111=123333321」は、111111×111111=12345654321と少し似た結果になっています。桁数は一緒ではあるものの3までしか増えません。何やらこの計算結果にも法則がありそうです。
1のゾロ目である数2つをかけ算すると、その答えは
どの数まで増える並び方になるか……掛けた数のうち小さい数の桁数
という法則が成り立つのです!
せっかくなので計算練習をしてみましょう。
1が4桁のゾロ目(1111)と6桁のゾロ目(111111)の掛け算、答えはいくつになるでしょうか?