老後2000万円を信じて「ダメ投信・ダメ保険」を買った人の悲劇

本当に必要な額は計算できる
岩城 みずほ プロフィール

ケース別「いくら貯めればいいのか」

いずれのケースも年齢は40歳とし、65歳から公的年金を受給するとします。老後の収入は、公的年金のみを考えます。

【ケース1】 夫が会社員(40歳)で妻(40歳)が専業主婦の場合

夫は、60歳定年退職し、その後5年間退職前の75%で働くとして今後の「平均手取り年収(Y)」は650万円とします。退職一時金は1500万円です。年金は、夫が厚生年金と基礎年金、妻は基礎年金のみで合計で約260万円。「老後生活費率(x)」は、退職時の生活費のどのくらいかを考えます。このケースでは、毎月の生活費の7割として試算。そのうえで、「現役年数(a)」は25年、「老後年数(b)」は30年(65歳〜95歳まで生きるとする)として計算しました。

結果は、「必要貯蓄率(s)」が14.5%になりました。65歳まで働きながら、手取り収入の14.5%を貯蓄に回して行けば、老後の生活費は約32万4000円となるわけです。

 

そのうえで、「手取り年収×必要貯蓄額」で老後までに必要な貯蓄額が求められます。このケースだと年、間約94万円、25年間で約2350万円が貯められることになります。もし公的年金が1割減の約2万円減ったとすれば、その分、老後生活費を2万円減らして約30万円とすればい良いとわかります。

〔photo〕iStock

【ケース2】夫婦共働きの場合

夫はケース1と同じ条件。妻は会社員として試算します。妻の「平均手取り年収(Y)」は約200万円、退職一時金は700万円、厚生年金は約60万円とし、夫婦の年金は合計320万円です。「平均手取り年収(Y)」は夫婦合算して850万円、「老後生活費(x)」は退職前の生活費が高いので50%、「現在資産額(A)」2200万円です。そのうえで、「現役年数(a)」は25年、「老後年数(b)」は30年として計算します。

その結果は、「必要貯蓄率(s)」が2.8%になりました。

65歳まで働きながら、手取り収入の2.8%を貯蓄すれば、老後の生活費は約34万4000円になります。年間約23万8000円、25年間で約595万円を貯めれば大丈夫という計算です。

もし、公的年金が1割減とすれば、老後生活費を31万円とすれば良いことになります。