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日朝首脳会談実現に向け暗躍!日本のスパイ組織「内閣情報調査室」とは?

ヒット映画『新聞記者』にも登場

Twitterによる呼びかけから実現した、3回目の米朝首脳会談。安倍晋三総理が期待する日朝首脳会談が早期実現するきっかけになるか注目が集まっている。

安倍内閣では、5月に菅義偉内閣官房長官が訪米。米政府要人と相次いで接触した。次期総理候補として完全な信頼を勝ち取った感に見える歓待で迎えられた。

華やかな菅長官へのスポットライトに隠れて、密かに随行していたのが、内閣情報調査室のトップ、北村滋内閣情報官だ。北村情報官は週に最低2度、安倍総理に直接、内閣情報調査室が紡いだ「インテリジェンス」を報告している。北村情報官は在任8年目で、安倍総理の絶大なる信頼を得ている。

「北村情報官は、日朝首脳会談の実現に向けての調整に動いており、菅長官に密かに随行。米国政府関係者との情報交換などを行ったようだ」(内調関係者)

世界が注目している外交交渉にも関わる、<管轄直轄スパイ機関>とも言える内閣情報調査室。官邸機能強化と特定秘密保護法成立に伴い、大幅に権限を拡大し、存在感を強めている。

現在、国内・国際・経済・総務の4部門を構成する約250人の内調スパイが安倍総理の手足となって、経済から軍事までありとあらゆる情報を収集・分析し、政策判断を支える。

6月下旬に公開されヒット中の映画『新聞記者』でも話題の組織の実態を、『内閣情報調査室 公安警察、公安調査庁との三つ巴の闘い』(幻冬舎新書)を執筆したジャーナリストの今井良氏が対北朝鮮交渉を例に解説する。

 

「米朝首脳会談」以前に始まっていた内調の外交交渉

安倍晋三総理にとって、北朝鮮は因縁の国家である。

2002年に小泉純一郎内閣で官房副長官を務めた安倍総理は、当時の小泉総理とともに北朝鮮のピョンヤンを訪問。キム・ジョンイル総書記との面会を果たし、拉致被害者を帰国させるという離れ業をやってのけていた。日本人拉致問題が解決に向けて半歩進んだ歴史的な偉業だった。

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しかし、2016年から北朝鮮はキム・ジョンウン体制のもとでミサイル発射実験を繰り返し、国際社会を不安に陥れていた。そして2017年8月にはアメリカのアラスカを射程に収めるとした中距離弾道ミサイルを発射。この時、日本国内ではJアラートが発令され「ミサイルパニック」となった。

アメリカも北朝鮮の行動を強く非難。トランプ大統領はキム・ジョンウンを直接殺害する「斬首作戦」を真剣に検討していたとされている。2018年6月にはアメリカと北朝鮮による初めての首脳会談は電撃的に実現するのだが、実は、この前に安倍総理は内閣情報調査室を用いて、北朝鮮との外交交渉を一歩進めようとしたとされている。