# 新興国

ハイパーインフレで「地獄」と化したベネズエラ、そのヤバすぎる現実

「人口の1割」400万人が国外脱出!
若旦那 プロフィール

「行くな、誘拐されるぞ!」

私のベネズエラ人の友人マウリシオ・マルティネス・メディナ(Mauricio Martinez Medina)は語る。

「今のベネズエラに未来はない。このままベネズエラにいても良い人生を送れることはない」

 

マウリシオはベネズエラに見切りをつけ2015年パナマへと移住した。英語とスペイン語の翻訳家として米国企業から仕事を受注し生計を立てている。現在、カナダで生活し移住を試みているそうだ。

マウリシオの母親は、44年前にコロンビアから、当時資源大国で南米一豊かだったベネズエラに移住。高齢の彼女は今更他国に移住することは難しく、今もベネズエラに住んでいる。マウリシオが海外から送金するお金でなんとか生活できているという。

私は、ベネズエラ情勢をニュースの情報として耳にすることはあるものの、いまいちリアリティが感じられずにいた。そこでマウリシオに外国人の僕が今ベネズエラに行くのは可能なのか聞いてみた。

「絶対に行くな。下手したら誘拐されるぞ。今のベネズエラではお金を持っていると思われると強盗犯の格好の餌食になる。外国人はお金を持っていると確実に思われるだろうから本当に危険。絶対行くな」

マウリシオは外国企業から仕事を受注できるだけの職能がありコロンビア国籍を持っているベネズエラ人なので少し特殊な例だ。一般のベネズエラ人はどうか。

筆者がよく行くカフェで働くベネズエラ人ヘスース・モンデス(Jesus Mendez)に話を聞いてみた。ジーザスはベネズエラの港湾都市プエルト・カベヨ出身の25歳の青年。コロンビアに弟と1年前に来た。

カフェで働くジーザス氏の後ろ姿、物凄く勤勉

ヘスースはこう語る。

「コロンビアに自分が行かなければベネズエラの家族が飢えてしまう。コロンビアに来たのは必要性に迫られたからだ」

そして、彼はコロンビア政府がベネズエラに特別に発行しているビザを見せてくれた。膨大な数のベネズエラ人移民に対応するための緊急措置だ。ビザの手続きはインターネットで可能とのことだ。

ベネズエラ人用のビザ

「ベネズエラにいる両親は2人とも働いている。でも月の給料はUSドルに換算すると大体5~10ドル。その給料で購入できるのは卵1パック、チーズ250グラム、米1キログラム、小麦1キログラムだけ。到底1か月分の食料を賄うことはできない。」

ヘスースはベネズエラ人の知人の紹介でカフェでの仕事を得た。稼いだお金はベネズエラにいる両親へと送金している。

送金してくれる家族が海外にいないベネズエラ人はどうなるのか。素朴に疑問に思ったのでヘスースに尋ねてみた。

編集部からのお知らせ!

関連記事