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# 民泊

日本の「宿泊施設」不足問題で、いま「イベント民泊」が大注目のワケ

すでに取り組みがスタート
今年から日本全国で大規模なスポーツイベントなどが開催ラッシュの中、いま懸念されているのが「宿泊施設(ホテル)不足」問題だ。すでに宿泊施設の予約争奪戦も報じられるほどだが、じつはこうした問題を解決する新しい試みがすでにスタートしていることをご存じだろうか。ここ数年で急速に広がりつつある「民泊」を利用したものがそれだ。ブラジルFIFAワールドカップなどを始めとする数々の大規模イベントでも活用されたその画期的な手法について、民泊最大手Airbnb(エアビーアンドビー)で執行役員を務める長田英知氏が最新事例を紹介する――。
 

日本はここからイベントラッシュ!

2019年を皮切りに、2025年にかけて日本では国際的なイベントが目白押しとなります。今年、2019年は国内12都市でラグビーのワールドカップが9月20日~11月2日にかけて開催。そして来年、2020年はご存知の通り、東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。

じつは、日本で行われる国際的なビッグイベントはこれで終わりではありません。2021年には30歳以上のスポーツ愛好者であれば誰もが参加できる生涯スポーツの国際総合競技大会であるワールドマスターズゲームズが、関西を中心に52もの都市で開催されます。そして2025年には大阪で1970年以来、55年ぶりに、万博が半年に渡り開催される予定となっています。

これらのイベントの開催に伴う宿泊需要を満たすため、いま日本全国の自治体が注目し始めているのが、イベント時のホームシェアを活用したおもてなし、いわゆる「イベント民泊」と呼ばれるものです。

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じつはAirbnbはもともとイベントとの関わりが非常に大きく、創業のきっかけもイベント時の宿泊施設不足でした。Airbnbには創業者が3名いるのですが、そのうちの2名(現CEOのブライアン・チェスキーと現CPOのジョー・ゲビア)がサンフランシスコのアパートに一緒に住んでいたところ、家賃が急に上がり、支払いに困っていました。そのときちょうどサンフランシスコで開催される国際デザイン会議の影響で、ホテルの部屋が満室であるという報道を耳にしたのです。

ブライアンとジョーはアメリカでも有数のデザイン系の大学であるRISD(Rhode Island School of Design)の出身であり、その国際会議に興味を持っていたこともあって、参加者で宿泊場所のない人に家を貸すことを思いつき、実際に3人のゲストを迎え入れました。この時の体験をきっかけに設立されたのがAirbnbなのです。