何気ない雑談も無駄にならない

仕事で人生を消耗する生き方、社会とのギャップ。この帳尻をどうやって合わせていくのか。そのヒントがフィーカに込められている。

「弊社では、時折フィーカを取ったり、週1回のノー残業デーや、有給休暇を申請順に与えるなど独自の社内ルールがあります。ルールを守っているけれど、ある日、若手社員がノー残業デーに就業時間と同時に帰るのを見て、中堅社員が『先輩に遠慮なく、さっさと帰るのはいかがなものか』と苦言をこぼすことがありました。

もし、若手社員が『毎週〇曜日はヨガを習いに行っているんです』『今日は資格の勉強会があります』など、フィーカの最中に自分の習い事や今後の予定などを周りに話し、認知させていたとしたら、苦言をこぼしていた先輩社員も受け取り方が変わっていたかもしれないと思いませんか。

自分のことは何も言わない・話さない個人主義より、日常会話のなかから発信して、自然に根回ししておくほうがずっと賢いやり方。日頃からコミュニケーションを取って、風通しをよくしておくのも、お互いが気持ちよく働くためのテクニックではないでしょうか」

“労働時間ではなく業績”で
仕事の評価をしていくべき

社員を抱える立場のビューエルさんにとって、意識を変えてほしいのは若手社員だけでなく、先輩社員や上司など、上の立場にいる人達でもあるという。

写真/『fika(フィーカ)世界一幸せな北欧の休み方・働き方』より

「特に女性が子育てをしながら働くためには、周囲の理解と協力がないと難しいと思います。私自身も経験してきましたから。子どもが小さいうちは特に、発熱で早退したり、急な休みを取らざるを得ないときもあります。働くお母さんたちは、すでに周りに迷惑をかけてしまっていることを重々承知しています。

そこで、『子どもが小さいうちは仕方ないよ』と上司がひとこと声をかけるだけで、その社員も職場の雰囲気もほぐれる。さらにいえば、会社にいないからといって仕事をしていないわけではないんです。おそらく授乳のタイミングだと思うのですが、午前4時に見積書をメールで送っていたり、企画書を作成したりと、家で作業をしている社員もいました。

つまり、上の立場にいる人は、部下の管理を時間だけでなく、業績で見てあげないといけない。労働時間の長さを重視するような昭和的なモノサシは、もう見直すべき時期がきたのではないかと思います」