日本人が働き方・休み方を
変えられない要因とは何か……

「先日、スウェーデン大使館でセミナーをさせて頂く機会がありました。スウェーデン企業の小会社が30社ほど招かれていて、現地(スウェーデン)と日本支社の働き方の現状を話し合ったときに、『やはりここは日本なんだ』という回答が多かったんです。

例えば現地では残業率1%でも、その場にいた企業の中に残業がない企業はひとつもありませんでした。某企業の営業担当は、『1週間のうちに日曜日だけ休めればいい』と口にしていたほど。北欧の企業であろうと日本にいると、日本の習慣や文化の中で働くことになるのです。スウェーデンの文化であるフィーカさえも、日本にあるスウェーデン企業の中で定着するのが難しい状況を突きつけられました」

また、日本人の働き方が変わらないもうひとつの理由を、日本独特の美徳によるものと分析。

「北欧では残業をしないほうが能力が高く、また慣例として仕事のためにプライベートを犠牲にすることはほとんどありません。15~16時に仕事を切り上げ、帰りにスーパーに寄って買い物をして、夕食をつくる。非常に人間らしい生活を送っています。海外事業の部署も、取引先との時差なんてお構いなし。そのくらい切り替えが上手なのです。

日本は働く時間が長いほど評価されるような現状があるように思います。集中のスイッチが入るのは、社の電話が鳴らなくなる夕方からという人も少なくないのではないでしょうか。また権利であるはずの有給休暇や代休を消化しづらい、上司より先に帰ってはいけない……など、日本人らしい美徳が働きづらさを増長させ、仕事に縛られざるをえない生き方をしているようにも感じます」