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# 不正

弁護士のおいしいビジネス? 企業の「第三者委員会」は信用できるか

レオパレス21報告書は辛うじて合格

不祥事が起きるたびに、企業が設置するのが一種のパターンになっている「第三者委員会」。最近では様々な事故や事件に対して、学校や行政機関が正しく対応したかなど、調査する際などにも設置される。

だが、その報告書をみていると、本当に「第三者」による中立公正な調査で、原因究明や再発防止策の提言が十分なのか、疑問を感じるものも少なくない。

 

突っ込みに欠けるレオパレス21報告書

そんな「第三者委員会報告書」のあり方に目を光らせ、評価をして「格付け」の形で公表しているグループがある。「第三者委員会報告書格付け委員会」。委員長は弁護士の久保利英明氏、副委員長は同じく弁護士の國廣正氏が務め、総勢9人。弁護士5人、学者2人、ジャーナリスト2人が無償奉仕で報告書を読み、格付けしている。

その格付け委員会が6月末、21回目になる格付け結果を公表した。対象にした報告書は、賃貸アパート大手「レオパレス21」が設置した「外部調査委員会」が2019年5月29日に公表した「成功不備問題に対する調査報告書」。同社が建設したアパート物件で施工不良が相次いで発覚、同社とアパートの賃貸借契約を結ぶオーナーによる集団訴訟に発展している。

施工不良の物件は5月になってもあらたに1138棟が確認され、5月末時点で1万6766棟にのぼると報じられている。問題が拡大する中で「外部」者が調査した報告書が公開されたわけだ。

格付けを行った格付け委員会の委員8人(利益相反から1人は参加せず)の結果は、AからDとFの5段階の評価で、2人がC、6人がDを付けた。Fはそもそも報告書の体をなしていない「不合格」という扱いなので、この報告書は「辛うじて合格」という評価に集中した。

評価基準は、日本弁護士連合会が2010年に公表した「企業等不祥事における第三者委員会ガイドライン」をベースにしており、委員構成の独立性や中立性、専門性から、調査スコープの的確さや十分さ、原因分析の深度、企業の社会的責任や役員の経営責任への適切な言及といった項目を考慮して評価している。