老後2000万円問題で「金融機関のカモになる人」たちの5つの誤解

不安を煽って儲ける奴らに要注意
山崎 俊輔 プロフィール

よくある騙しの手口

しかし、公的年金等の給付があることで、月あたりの不足はその一部、月5.5万円程度に縮小する。24年の老後を想定すれば1600万円程度に縮小する。100歳人生を想定すればおよそ2000万円、ということだ。

「一部」を「全部」の問題にするのは社会問題を論じるときによく使う手法だが、ここでは頭を切り替えたほうがいい。

〇誤解3)足らないのは食費ではなく「老後の生きがい予算」

先ほどの家計調査年報をよく読み、毎月の不足たる5.5万円の「費目」について考えてみると興味深いことが分かる。

毎月の不足が月54519円なのだが、教養・娯楽費が25077円、交際費が27388円となっていて、この合計で52465円とほぼ等しくなるのだ。

これはつまり、「食費も公的年金では出せない」とか「トイレットペーパーを買うお金も年金ではもらえない」のようなイメージやロジックが誤りだということを示している。

足りないのは「年に1回くらい旅行に行く費用」とか「友達と映画に行ってお茶して帰ってくる費用」あるいは「夫婦で上野で美術展を見て食事をして帰ってくる費用」のようなところなのだ。

 

そもそも、公的年金は映画代や旅行代を払うものではないのだし、老後の楽しみ予算を自分で備えるのは当然のことではないか。そして、資金が2000万円に足りないならその分、老後のゆとり予算を控えれば生活が破たんすることはないのだ。

○誤解4)実は退職金はこの2000万円に含めていい

4つめの誤解は、きちんと年金問題等を解説している人も見落としている事実なのだが、「2000万円の準備の中に退職金額は含めてもいい」ということだ。

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