老後2000万円問題で「金融機関のカモになる人」たちの5つの誤解

不安を煽って儲ける奴らに要注意
山崎 俊輔 プロフィール

年金は破たんしない

今回の「老後に2000万円」問題、ほとんどの人の勘違いは以下の5点に集約されるように思う。おそらくこれだけ解消すれば、同じニュースも違って見えてくるはずだ。

〇誤解1)年金破たんの問題でもなんでもないしそもそも破たんはしない

今回のレポートは公的年金制度の破たんを指摘したものでもなんでもない。そもそも公的年金制度は破たんしない。

 

確かに公的年金の給付水準が下がることが政策上織り込み済みだが、これを「破たんするから下げる」と見るから話はおかしくなる。「下げるのだから破たんはしなくなる」と考えたほうがいい(ちなみにさらなる長寿化の可能性を考えれば、「毎月」の給付水準が15%くらい下がっても、その分くらいは15%以上「長生き」して取り返す可能性が高い)。

そして水準が少々下がっても、終身年金、つまり何年でも長生きする限り、年金をもらうことができ、納めた保険料以上の年金を受けることもできることのほうに公的年金最大の価値がある。

〔photo〕gettyimages

〇誤解2)老後の全部を備えるのではなく一部の問題

次に誤解されているのは老後の「全部」を備えよと言っているわけではないことだ。

ちなみに老後の「全部」を備えようとすれば2000万円ではまったく足りない。総務省家計調査年報の数字では年金生活夫婦の毎月の生活費用は月26.4万円である。65歳女性の平均余命24年を勘案すれば、必要額は7600万円にもなる。これは確かに準備困難だろう。

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