# ビジネススキル

「25年間、一度も締め切りを破っていない」凄腕ライターの時間術

ヒミツは「小分け」と「時間割」にあり
上阪 徹 プロフィール

「時間割」通りにやればいい

私のこだわりのひとつには、もともと広告のコピーライターだった、ということも大きいと思います。コピーライターの仕事も文章を作ることですが、最大のポイントは広告コピーがないと、周囲の人たちが次のプロセスに進めない、ということです。

Photo by iStock

クライアントに企画の確認もできないし、デザイナーがデザインに取りかかることもできない。企画書もできない。もっといえば、その先には印刷を待っている人たちもいますし、キャンペーンのイベントを考えている人たちもいる。

これはほとんどの仕事がそうだと思いますが、自分一人だけで完結する、などということはないのです。自分の仕事は、必ずどこかでつながり、誰かに関わることになる。

出版社や新聞社の原稿とて、編集者が目を通し、校閲・校正が入り、レイアウトがあって、印刷のプロセスがあります。もし、原稿が遅れてしまったら、どうなるか。その後のプロセスの人たち全員に迷惑がかかってしまうのです。

そういうことを考えていくと、締め切りを守らない、というのが、いかにひどいことか見えてきます。もちろん、天才作家が素晴らしい小説を書き上げるのに、締め切りを破っても、これは誰も文句は言えないかもしれません。しかし、私も含めて、多くの人は天才作家ではない。勘違いしてはいけないのです。

 

「小分け」「時間割」は、ゴールを起点に考えるスケジューリング法です。なので、真っ先に意識するべきは締め切りです。それが何よりも重要、と言い換えてもいい。

そこから逆算して時間を割り出し、時間割に当てはめていく。「小分け」「時間割」は、締め切りを守るためのスケジューリング法でもあるのです。そして同時に、締め切りに追われないスケジューリング法でもある。なぜなら、時間割通りにやっていれば、締め切りに間に合うからです。

「小分け」「時間割」で締め切りまでがスケジューリングできたら、どうなるか。これをきっちりやれば、締め切りに間に合わせて仕事ができることになります。

私が大学受験のときに、受験生なのにデートで海に行ったり、学園祭にどっぷり浸かったり、バンドをやったりしていたのは、「小分け」「時間割」でやるべきことがスケジューリングできていたからです。

スケジューリングができているのであれば、それ以外の時間は好きなことをしていればいい、というのが私の考え方でした。やらなくてもいいことを、何も無理にやる必要はないのです。だったら、好きな時間に充てたほうがいい。休んだほうがいい。