25年くらい前のこと、一通のハガキが届きました。
「私は47歳の主婦です。また数独本を一冊、解き終わりました。(中略)私は母親の看護で24時間、病院のベッドの横にいます。寝る前の15分間に数独を解くのが唯一の楽しみです。解いているときは、病院にいることも忘れてしまうくらい解放されます。なくてはならない遊びになり、感謝しています」
数独が誕生する4年前。1980年に、日本で初めてのパズル専門誌「パズル通信ニコリ」を創刊しました。当時は会社を立ち上げたことに浮かれて、パズルばかり解いていました。競合会社もなかったので、過去に作ったパズルを増刷して本屋に納入し、あとは読者からの投稿作品を解いて遊んでの毎日でした。