妊婦検診で半笑い

絶望感しかない私には1週間後、また新たなる試練が待ち受けていました。
妊婦健診です。

私を担当してくれていた産婦人科医が診察室に入って私の満面な笑顔(のつもり)を見るなり……

大爆笑。

おまえもか。
はいはい、もう思う存分笑ってくださいまし~。

笑うだけにはとどまらず、毒舌のおじさん先生は更に、

「日本でモデルやってるんだよね? 半分しか顔が動かないモデル今から流行らせる? 新しいジャンル開拓しちゃえよ! ベル麻痺モデル!」

そこまで笑う? 私が散々落ち込んで、仕事もプライベートもお先真っ暗で悩んでるのに? それでもあまりにも面白おかしくベル麻痺をいじってくるので、思わず私ものってしまい、健診が終わる頃には2人で大笑い。

でもやっぱり顔が動かない不安はまだあるため、モヤモヤしながら帰宅しました。そうすると母親が夕飯にパスタを用意していました。

これが大変。左のくちびるがちゃんと閉じないので、スパゲッティを右側に入れてもどんどん左から出てきちゃうのです。
イライラしながらなんとか頑張っていたのに、まさかの母親までもが笑いはじめる。
もう悲しみを通り越して面白くなってしまいました。

辛いときほど、笑って

人生辛いときほど笑って過ごす

スーパーポジティブな両親に育てられた私は、常に「人生なんとかなる」をモットーに生きてきたはずなのに、ベル麻痺で危うく忘れそうになりました。
もう病気になってしまったのは変えられない。けどどう対応するか、気持ち的にどう処理するかでかなり変わります。クヨクヨしていてもお腹の子に申し訳ない!

左側の表情筋が動かないため、瞬きもできないし、目も閉じられない。ドライアイなるのを防ぐため常に目薬をさし、寝るときは左側を枕に押し付けてセルフアイマスク。

飲み物を飲むときはストローで右側の奥まで突っ込んですぐ吞み込めるように。

油断していると左側から出てきちゃうので、白シャツ、色がある飲み物は絶対禁止。
なのにワザとトマトソース系の食べ物を進める父親。笑うとピカソの絵みたいってワザと面白いことを言って余計に笑わせようとする母親。

今思うと、笑ってくれた医師達もみんな、私を励ますつもりであえて笑い飛ばしてくれたのかもしれません。

単純に顔が面白かっただけの可能性が高いとは思いますが。

その後、口角を上げる練習をしたり、筋肉が鈍らないように顔をマッサージしてみたり。それで効果あったのか、私の免疫力が上がって病気がなくなったのかハッキリはわかりませんが、約2ヵ月後には9割回復しました。

未だに真顔が多少アンバランスに見えたりする時もありますが、周りのおかげで気持ちを明るく切り替えることができ、今では気にならないです。

人間は終わりが見えないことや原因がわからないことに対して不安になり、暗くなりがちですが、やっぱり人生そんなんじゃもったいない!
私は辛い時こそ笑って過ごしていきたいと常に思っています。