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「決裂の確率20%」予想も…米中会談で円相場は激動の可能性

400億ドルもの「変動リスク」が…

紆余曲折の「米中会談」で一時停戦の観測もあるが…

トランプ・習近平会談は、6月29日午前11時30分から1時間余、20カ国・地域(G20)首脳会議が開かれているインテックス大阪内の会議場で行われる。

ここに至るまでには紆余曲折があった。

会談時間は11:30~13:30、11:30~13:00、そして11:30~12:30と変更となった。会談場所についても、当初は中国の習近平主席一行の宿泊するウェスティンホテルだったが、米側の要請でトランプ大統領一行が宿泊する帝国ホテル(大阪)、中国側のウェスティンではない第三のホテルの確保を、ロジスティックを担当する議長国の日本は要請された。だが、最終的に会議場での開催で決着した。

では、肝心の米中首脳会談の行方だが、香港の英字紙サウスチャイナ・モーニングポスト(電子版)は27日、米中貿易戦争を巡る交渉について、両政府が事前協議で「一時休戦」で合意したと報じた。

同日の東京株式市場と為替市場は日経平均株価251.58円高・円安108.15円台と、好感を持って迎えられた。だが、首脳会談前日の28日は株価が反落して62.25円安で引けた。対ドル円レートも107.69円の円高となった。

 

あやしげな円相場の動きの裏で

なぜ、このような上げ下げとなるのか。米中両首脳の会談結果をどう見るのかで、大きく違ってくるのだ。具体例を挙げる。年初の1月3日に円が突然109円近くから104円台まで急騰した「フラッシュ・クラッシュ」を想起すべきである。

現在の為替証拠金円売りポジションが当時のポジションを大きく超え、2016年以降で2番目に大きいリスクの積み上がりを見せている可能性が高いのだ。要は、このような過剰ポジションが米中首脳会談の影響を受けており、急激かつ大きな変動リスクの可能性を示唆しているということである。

平たく言えば、「ミセス・ワタナベ」と呼ばれる為替証拠金市場のドル買い・円売り持ちのポジションが400億ドル超に膨れ上がっているのだ。

万が一、米中首脳会談が決裂といった事態になれば、先述のようにそれなりの進展への期待が高まっただけに失望はより大きくなり、週明けに大量の円買い注文(ポジション調整)が殺到して105円越えの円高相場になる恐れがある。