「占い」というとあなたは何を思うだろう。ホロスコープ?四柱推命?手相?タロットカード?血液型?――どれも、生年月日をもとに太陽や月の位置関係の運勢を「読む」ものや、自身の手の線を見て分析するもの、またその時に出たカードの意味を読むものなどそれぞれだ。たとえ同じ情報を見ても、それを「どのように分析してどのような言葉を使って伝えることができるのか」も占い師の力としてとても大切なものと言える。

「名前」を読む、「ネームリーディング」で人気の占い師、マダム・ミハエルさんは、その中でも異色な占い師と言える。名前を読むといっても「姓名判断」ではない。画数は調べないし、いわんや生年月日や血液型を聞くこともない。それでも、占い師の活動を始めた2001年から、有名人も含めて彼女のところに通う人は後を絶たないのだ。編集者たちの中でもファンの多いマダムミハエルさんがなぜ占いを仕事にするようになったのか、そしてどんな占いをしていくか。話を聞いてみた。

文/FRaU編集部

最初はレコード会社の営業で始めた

カウンセリングに行くと、クライアントに紙とペンを渡し、自分の「名前」や相性などを見てほしい人の名前を書いてもらう。それがミハエルさんのカウンセリングのやり方だ。紙を受け取ると、ミハエルさんは鉛筆でぐるぐると文字を見始める。そして、その文字から感じ取ったことを口に出していく。

つまり、その「文字」からその名前の人物を分析し、問題の原因や解決策のヒントを提案する。それがミハエルさんの「占い法」だ。名前を見るだけで何がわかるのか、と言いたくなるが、ドキッとする言葉が出てくることが多い。ある男性は会っていない状態で「1年で2キロくらい太ってる感じがする」と言い当てられた。「お腹周りの脂肪が冷えてる」と言われて病院で同じことを言われたとギクッとした男性もいる。編集部員も初対面で名前をみて「仕事は仕事、自分は自分ときっぱり分けたいんだね」と言われて目を丸くしていた。

しかし、なぜそれで「わかる」のだろうか

「うーん、感じるんですよね。言葉が頭に浮かぶんです。名前から出てくるその人のパワーを見ているんだと思います。もともとは、手を見せてもらっていたんですよ。手相ではなくて、手から出てくるパワーで感じたことを口にしていくと、ぎょっとされることが多かったんです」

大学を卒業後就職したのは大手レコード会社。そこでミハエルさんはPR担当だった。

「ラジオ局などに営業をかけ、『是非この曲をかけてください』とお願いすることも多くありました。でも、もともと人気のアーティストでないと、なかなか話を聞いてくれないですよね。それで話を聞いてもらうために『手相見ますよ』といって営業トークのために見始めたのがきっかけですね」

次第に「占いができる営業さん」として知られるようになると、アーティストたちを楽しませるために「この人に見てもらいなよ」と紹介されてみるようにもなった。来日アーティストも見てとお願いもされた。

EYCのメンバー(現在は解散)が来日したとき 写真提供/マダムミハエル

また、ミハエルさんには得意の「宴会芸」があった。それは「知らない人の名刺を見てその人のキャラクターを当てる」というもの。「この人どんな人かわかる?」「あ、ケチでしょ、この人」「うわ、その通り!」というたわいもない遊びだった。