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小さな習慣が人間を変える
上阪 徹 プロフィール

小さな習慣が人を変えていく

これを痛烈に教わったのは、ある有名俳優へのインタビューでした。若くして将軍役を演じることになったとき、師匠にあたる大物俳優にこう言われたのだそうです。

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「明日から安い居酒屋に行くな。超高級店に行け。スタッフをご馳走しろ。借金してでも、そうしろ」

言ってみれば、日頃から“将軍”になっていろ、という教えでした。彼は忠実にそれを守ることになります。そして将軍役の番組は、20年以上の長寿番組になり、彼は一流俳優の仲間入りをしました。

彼は言っていました。日常こそが本番に出てしまうのだ、と。どんなに取り繕っても、普段やっていることが必ず出てしまう。師匠の教えは正しかった。本当にいい教えだった、と。

これは俳優の世界だから、と思ってはいけないと私は思っています。ずいぶん前になりますが、日本経済新聞がこんなキャッチフレーズの広告を出したのを覚えています。

「ある日、日経は顔に出る。」

私はこれは本当にそうだと思っています。ちゃんと毎日、新聞を読んでいれば、そういう顔つきになる。知らず知らずのうちに、なっていくのです。

逆に、卑しいものばかりに目を向けていれば、卑しい顔つきになっていく。小さな習慣こそが、人を変えていくのです。

 

だから、大事になるのは、普段の日常です。どれだけそれを大事にできるか。どれだけ時間を意識できるか。相手の時間を気遣えるか。それはそのまま、自分の時間に跳ね返ってくるのです。

しかし、時間というのは、とてもありがたいものです。というのも、自分でコントロールすることができるからです。

そして、その前提は誰にとっても平等です。どんな成功者にも、どんなお金持ちにも、1日は24時間しかありません。24時間しかない、というのは、誰にとっても同じなのです。

なのに、どうして時間がある人と、ない人が出てくるのか。充実できる人と、そうでない人が出てくるのか。その理由こそ、日常にあります。

もしかして、電車に乗るやいなやスマートフォンの画面に夢中になり、なんとなく過ごしてはいないでしょうか。大して見る必要のないようなものを、ダラダラと見続けたりはしていないでしょうか。どうでもいいことに、大切な時間を使ってしまってはいないでしょうか。

時間がない、充実していない、と嘆く前に日頃の自分、日常の自分を問い直してみる必要がある、ということです。もっと時間をうまく使いたい、と思う前に、現実の自分としっかり向き合わないといけない。

それをしっかりやらずに、いくらテクニカルなことを知っても、本質的な時間の使い方は変わらないと私は思っています。

それこそ表面的に時間はできるかもしれない。しかし、それで自分の人生は本当に充実するのかどうか。そこまでしっかり向き合い、考えるべきだと思うのです。