鳥小屋を愛した少年が、ニューギニアの戦士たちと極楽鳥を追うまで

野鳥を捕まえて飼う小学生だった!
嶋田 忠 プロフィール

ひどいいじめられっ子だったんですけど、うちは親父のほうが怖くて(笑)。今の子たちは親が優しいから学校に行かなくなっちゃうことも多いと思うんですけど、僕の場合は親が怖いから学校に行ってましたね。

ひ弱で、胃腸が弱くて、顔色が青白いから「キュウリ」ってあだ名でよばれてましたね。でも早熟だったんで、5年生になったら急に背が伸びたんですよ。で、復讐するために町道場に柔道をやりに行きましたね。いじめられている側の恨みってすごいですからね。全員にとことん復讐してやりましたよ(笑)。

うちの家系って腕力が強くて骨太なんですよ。もともとは瘦せっぽちだったんですけど、柔道をやりだしたとたんに急に体が大きくなって、「こいつらこんなに弱かったんだ」って思いましたね。

──嶋田さんは腕っぷしが強いからニューギニアでも人気者なんだとか。

ニューギニアの人たちは戦士ですからね。今でも彼らは運動会でもやるみたいに殺しあってますよ。弓とかを使って戦うんですけど、「最近は若者がお手製の銃まで持ち出して困ってる」って長老が言ってました。

中国でも「械闘(かいとう)」っていう部族同士の争いがあるし、日本でも「水争い」などが明治時代以前はあったんです。だけど、それが延々と続いている、石器時代と文明時代とが入り混じっているのがニューギニアなんです。

嶋田さん、現地の人とツーショット!(写真右)

──ニューギニアでの取材はいつごろから始められたんですか?

1993年。26年前ですね。極楽鳥を初めて見て、「こんな変なヤツがいるのか!」と思って。美しくもあるし、へんてこりんでもある。それが相まって感動しましたね。しかも、種類だって多いし、姿かたちも生態もみんな違う。興味がつきないわけですね。

ちょうどその年からテレビ朝日の『ニュースステーション』で僕のコーナーが始まって。「絶対にニューギニアをやろう」と思って、下見・取材に2回行きましたね。行くところ行くところで面白いものが続々出てくる。これはもう宝の山だと思いました。

ガイドより詳しい!? 極楽鳥のプロフェッショナル!

──やっぱり極楽鳥に会うのは難しいものなんですか?

普通の人には無理ですね。僕らはロケハンをきちんとやっているんです。ロケハンって人間選びの側面があって、「どれだけ優秀な現地の人に協力してもらえるか」っていうのが重要なんですね。BBCとかナショナルジオグラフィックとかといつも優秀なガイドの奪い合いをしていました。