鳥小屋を愛した少年が、ニューギニアの戦士たちと極楽鳥を追うまで

野鳥を捕まえて飼う小学生だった!
大好評! 動物カメラマンの嶋田忠(しまだ・ただし)さんに極楽鳥の魅力を語ってもらうこの企画。第2回の今回は、嶋田さんの今までの人生を振り返ってもらって、極楽鳥に魅せられた出発点を語ってもらいます!

第1回:お立ち台のように木に集まってダンスを披露! 極楽鳥の秘密

『ドリトル先生』の真似をした小学校時代

──嶋田さんが極楽鳥に魅了されたきっかけをおしえてください。

鳥にはずっと興味を持っていたんです。小学校に入る前から中学校くらいまでは、そのへんにいる鳥を捕まえて飼っていましたね。高校生の時にカメラを親に買ってもらってからは鳥の写真を撮るようになりました。

──鳥を捕まえて飼う!? すごいですね、野鳥ハンターだ。

そういう時代だったんです(笑)。小学校1~2年生くらいのころ、親父が3畳間くらいの総金網張りの鳥小屋を作ってくれて。そこに止まり木や池を作って、自分で捕まえた鳥をそこに入れて飼っていたんです。半年とか1年とか飼ったら逃がしてあげて、また新しいのを捕まえて入れて。

入れる鳥の組み合わせもきちんと考えていたんですよ。殺し合いしないようなタイプの鳥を集めて。あとは、交雑させようっていうのも考えてましたね。飼い鳥のジュウシマツとかキンカチョウとかいるじゃないですか。「あれと、日本に住む近縁の野鳥との雑種を作ろう!」なんてことも当時はやってましたね。

たとえば、カナリアっているじゃないですか。あれと、「カワラヒワ」っていう鳥が近縁なんです。カナリアのメスを買ってきて、カワラヒワのオスを捕まえて。で、交雑させようと思ったけどだめだった。

カナリア(左)とカワラヒワ(右)
Photo by gettyimages(左)&写真AC(右)
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カナリアも排卵はするんですよ。卵を産んだのを見て大喜びをしたのはいいんだけど、カナリアがその卵を抱きもしない。そのまま卵が腐っちゃったりして、何回もがっかりしましたね。

そういえば、僕より1つ年上の東大名誉教授・樋口広芳(ひぐち・ひろよし)さんも小学校の時まったく同じことをやってましたね。彼もうまくいってなかったんですけど。ちなみに彼とは8月17日(土)に東京都の写真美術館で対談するんですよ。

グループが近いってだけで、求愛の仕方も全然違うからうまくいかないんですね。「ヒト」が色が違ったり形態が違ったりしていても交配できるのは、鳥でいう「同種」だからなんです。

──『ドリトル先生』でカナリアとカワラヒワのハーフができる話があったような気がしますけど、あれはウソだったんですね。

みんなあそこから興味を持つんですよね。飼い鳥同士でもやってみました。ジュウシマツとキンカチョウを掛け合わせる、みたいな。あれはうまくいった人もいるんだけど、僕はうまくいかなかったです。相性っていうのもありますからね。

ひょろい「キュウリ」が肉体派のカメラマンに!

──小学校の時期にもうそんな実験をしてただなんて、すごいですね。

いやいや、なんでも一緒にさせたくなる時期があるじゃないですか。小学校3・4年生ごろって(笑)。そのころは僕はいじめられっ子で、興味がそっちのほうに行ってたんじゃないかな。学校は嫌な思い出しかないです。