# 法医解剖 # ひきこもり # 人口・少子高齢化

解剖医が「ミイラになった遺体」から考えた、この国の厳しすぎる現実

親と同居していたのに一体なぜ…
西尾 元 プロフィール

ひきこもりの人を抱える世帯の今後

一般的なことをいうと、介護している人が何かの原因で急に亡くなると、介護されている人が、そのことを周りの人に連絡できないことがある。

何かの原因で亡くなった後、ミイラ化したり、白骨化したりするまで時間が経ってしまった介護人が運ばれてくることもある。そうした介護人のそばで、介護されていた人が生活しているところを見つかることもある。

ひきこもりの人を抱える世帯について、今のところ、法医解剖の現場に運ばれてくるひきこもりの人の年齢はまだ若い。同居している親が、まだ生きているからだ。

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だが、ひきこもりの子の面倒を見ている親も高齢化する。親が亡くなった時、そのことをひきこもっている子が周りの人に連絡することができなければ、子は生きていくことはできないだろう。

老老介護世帯の解剖の経験からいうと、亡くなっている親の遺体と同居するひきこもりの人が見つかるようなことがまずおこるだろう。

すでにミイラ化していたり、白骨化が進んでいたりする遺体のそばで、何事もなく生活しているようなひきこもりの子が見つかることになる。

その後、子がひきこもり生活を続けていれば、やがて、子も亡くなる。その場合、二人とも死亡しているところを見つかって、二人とも解剖されることになる。

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