イージス・アショアに大金を払い、日本は米国の「不沈空母」にされる

6000億円出して、これですか…?
半田 滋 プロフィール

本当に「日本防衛」のためなのか

一方、米国にとって日本のイージス・アショア配備はプラス材料以外の何ものでもない。

米国の保守系シンクタンク「戦略国際問題研究所(CSIS)」は昨年5月、「太平洋の盾・巨大なイージス艦としての日本」との論考を発表する中で、かつて中曽根康弘首相が「日本列島を浮沈空母にする」と発言したことを引き合いに出し、イージス・アショアの有益性を論じた。

 

具体的には以下のように指摘している。

「日本のイージス・アショアは米本土を脅かすミサイルの前方追跡としての目的を果たす可能性があり、米国が本土防衛のために高価なレーダーを構築する必要性を軽減する。おそらく10億ドル(約1100億円)の大幅な節約となる」

「ハワイ、グアム、東海岸、その他の戦略的基地などの重要地域を弾道ミサイルなどから守るため、イージス・アショアを使うことができる」

そして「日本のイージス・アショアに対する前向きで革新的な努力は日米の協力関係をさらに強化するだろう」と、安倍政権を持ち上げる言葉で締めくくっている。

この論考を読む限り、イージス・アショアは米国防衛に貢献する道具となるのは間違いない。日本からのカネで対日貿易赤字が減り、しかも米国の防衛に役立つのだから、トランプ氏は笑いがとまらないだろう。

岩屋防衛相は防衛省のミスが次々に明らかになった現在も、「秋田が『適地』」との判断を変えようとしない。萩市への配備に至っては、イージス・アショアの正面にあり、まともに電磁波を浴びかねない阿武町が町挙げて反対しても、岩屋氏はやはり「萩が『適地』」を撤回しない。

イージス・アショアは日本防衛ではなく、むしろ米国防衛のためのものではないかと思えてならない。