事故多発…民間人が「自衛隊の武器弾薬」を運ばされている

業界の猛反発も無視して
時任 兼作 プロフィール

弾薬を回収しきれなかった

この関係者は、警鐘も鳴らした。

「いまのような玉虫色では、いずれ大変な問題が起こる。最近の自衛隊員は危機意識に欠ける。そうした状況下で自衛隊や防衛省が自らの判断だけで事を運べば、重大事故の危険性が著しく高い」

 

そして、2017年12月に発生したこんな事故に言及した。当時の新聞では、『陸自大型トラックが崖下に転落 弾薬42万個散乱、男性隊員死亡』と題され、こう報じられていた。

《7日午後6時50分ごろ、熊本県阿蘇市車帰の県道で、陸上自衛隊第8師団(熊本市)の大型トラックが崖下に転落し、運転していた松本竜樹3等陸曹(23)が死亡、同乗していた50代の男性1等陸曹も病院に搬送された。トラックに積まれていた弾薬が崖下の森林に散乱し、陸自と熊本県警が警戒している。トラックは、大分市の大分弾薬支処から熊本市の北熊本駐屯地へ小銃弾約42万個などを輸送中だった。第8師団は県警による現場確認後、散乱した弾薬を回収するとしている》(2017年12月8日付の産経新聞)

「実はこの銃弾、回収しきれなかったため、その後に省内で大問題になったのだが、いつの間にか闇に葬られてしまった。しかし、もうそんなことを繰り返している場合じゃない。今回の件はヒヤリとさせられた。これを機に真っ当な運用ルールを作るべきだ」(前出の防衛省関係者)

要するに、武器・弾薬の杜撰な運送のあり方が事故多発を誘発しているというのである。防衛省は事故を真摯に受け止め、早急に抜本的対策を取るべきだ。今度こそは闇に葬ってはならない。

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