事故多発…民間人が「自衛隊の武器弾薬」を運ばされている

業界の猛反発も無視して
時任 兼作 プロフィール

襲撃されたらどうするのか?

「内閣・防衛省は、民間徴用をずっと昔からやってきたし、今後も続けるつもりだ」

と政府関係者は解説する。だが一方で、防衛省関係者はこう語った。

「武器・弾薬は自衛隊員が運ぶのが原則。民間に頼るのは、通常はそれ以外の装備。とはいえ、輸送手段が足らずに、例外的に民間輸送手段を頼ることもある。が、そういった場合でも自衛隊員が警備のために随行するのが鉄則。事故はもちろん、万が一、襲撃などに遭って奪われてしまうようなことがないよう備えるためだ。これは国内においても適用されている」

 

しかし今回、自衛隊が保有する専用の運搬車両でなく、ごく普通のトラックが砲弾を積み、一般道を走り、そして事故を起こしたのは事実だ。事故の危険性についても、また襲撃や強奪の危険性に対しても、備えが足りないのではないか。

事態を憂慮した別の防衛省関係者は、こんな提言をした。

「相次ぐ自衛隊の不祥事と、その後のウヤムヤを見ると、そろそろ第三者の目が必要なのかもしれないと思う。事故や不祥事の検証や、管理体制などに対する事前チェックを行う委員会、機関のことだ。

自衛隊の民間協力のあり方も、この中に含まれるべきだろう。防衛省が行うべきは、第一に運ぶ対象を明確にすること。次に、輸送のルート。国内なのか、国外なのか、どんな経路なのか。それから、警備体制の中身。こうした輸送の概要を明らかにした上で、第三者に是非を問うような仕組みを整えることだ。

そして検討の結果、問題がないとされ、その上で民間側も了承して輸送すると言うなら、そのうえで初めて実施すべきだ」

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