悲報…「少量飲酒は体にいい」説を否定する論文が発表されていた

結局「飲酒ゼロ」がいいらしい
庄部 勇太 プロフィール

この大規模研究によると、心筋梗塞に限って言えば、やはり少量の飲酒をしている人ほど発症リスクが低いことが確認され、1日における飲酒量が男性で0.83杯、女性で0.92杯でそれぞれリスクが最小になりました。

しかしながら、全体として見ると、飲酒の「良い影響」は限定的でした。

問題は、飲酒によって別の病気が発症する可能性が高まること。たとえ少量であってもお酒を飲めば乳がんや口腔がんなどにかかりやすくなってしまうため、「アルコールによる特定の病気の予防効果はがんの発症リスクで相殺される」と指摘されたのです。

同論文は最終的に、健康への悪影響を最小化する飲酒量は「ゼロ」。つまり、全く飲まないことが健康に最も良いとしました。

飲酒は200の病気の発症リスクを高める

「少量飲酒に循環器疾患の予防効果があることはアメリカ心臓協会(AHA)も認めていることです。しかしながら、それよりも悪い影響の方が圧倒的に多いため、AHAは循環器疾患を予防するために飲酒することは推奨していません」(吉本准教授)

吉本准教授によると、飲酒は少なくとも約200の病気の発症リスクを高めたり、病状を進行させたりするといいます。近年、患者が増えているうつ病や認知症にもかかりやすくなってしまうそうです。

「酒は百薬の長」と昔から言われてはきましたが、身体的な健康への影響に限って言えばそうした考えは否定されていて、少量飲酒の効果も疑問視されているというわけです。

 

缶ビールはロング缶なら1日1本くらいで

「現実は身もふたもない…」

お酒が好きな人はここまで読んでそう感じたかもしれません。少なくともぼくは吉本先生に話を聞いたときにこう思いました。

ただ、そうした現実は現実として、そもそもお酒を飲む・飲まないは個人の自由です。ぼくのように酩酊感を味わうのが好きだったり、心身がリラックスしてコミュニケーションを円滑にさせたりすることをメリットと捉える人も少なくないでしょう。

大切なのは、健康を損ねにくい「ほどほど」の飲酒量を知り、自分で飲酒量をコントロールすることではないでしょうか。

そこで参考になるのは、国の健康づくり対策「健康日本21」の中で厚生労働省が取りまとめたアルコール関連の情報です。厚労省は国内外の研究結果をもとに飲酒のガイドラインを定めていて、「節度ある適度な飲酒」としては、1日の平均純アルコール量を20gとしています。