全米のアジア系の心を震わせた名ツイート

「あなたは8歳。3年生で、クラスで中華料理を注文すると、お父さんが配達に来る。父親に学校で会えるのをうれしく思う。彼はヒーローだから。でも他の子供たちは彼がクールだとは思わない。彼を笑い者にして、なまりのマネをする。中国系ではもういたくない」

このツイートのあと、彼女が大人になる過程で体験した「中国系であること」エピソードが続き、最終的に、彼女が『Crazy Rich Asians』を見て号泣するところで終わる。

『Crazy Rich Asians』の背景に漂う、欧米社会において、歴史的に下に見られたり、蔑視されてきた「アジア人」、というテーマが、多くのアジア系の人々の心の琴線に触れたのだろう。このスレッドは、アジア系人口を中心に驚きのスピードで拡散された。キンバリー・ヤムのスレッドを読んで、この映画に対する熱狂を始めて理解できた気がしたものだ。

アメリカにおける「アジア人」の微妙な立ち位置

重要なポジションを与えられない、白人と比較して所得が低い、ステレオタイプ的に描かれる、というアジア系が置かれるこうした待遇は、ハリウッドよりも広い世界の状況が反映されているともいえる。

多様なマイノリティに対する差別がそれぞれ少しずつ違うように、アジア系に対する差別というものは、黒人系やラテン系人口に対する差別と微妙に異なる。初期のアジア人移民に対するステレオタイプが「ボートに乗ってきた難民」「同じ民族で固まり、アメリカに順応しない」というものであったのに対し、1960年代にアメリカ合衆国が学歴やスキルのある移民を積極的に受け入れる措置を取ったことで、インテリ層のアジア系人口が増えた。

彼らは「白人的暮らし」を目指して、子供たちを厳しく育てたから、「真面目」「勤勉」「従順」などといったステレオタイプにシフトしていった。「モデル・マイノリティ」などと呼ばれることもあった。