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オンライン投資サロンの天才トレーダー「KAZMAX」に訪れた危機

取材を申し込んだところ…

天才トレーダーに「文春砲」

ネット系のメディアや情報紙・誌が精度を上げ、読者の興味をすくい取るノウハウを確立するにつれ、新聞や雑誌などの「紙媒体」に頼っている“大人”が、情報訴外に置かれる局面が増えてきた。

KAZMAXがそうだろう。

仮想通貨の天才トレーダーで、18年1月のビットコイン暴落を予言した。高まる人気に推されて18年8月、オンライン投資サロンを開設すると、瞬く間に会員が集まり、ピーク時には7000人近くに及んだ。ツイッターのフォロワーは約12万人である。

この人が「売り」「買い」のポジションを明らかにするだけで、ビットコインの相場が数万円は動くという時期があった。

オンラインサロンの月会費は3万円と高く、経費を除いて2億円弱が手元に残った。普通に株投資を行なう“大人”は、KAZMAXの名を目にすることもない。

 

だが、文春オンラインが牙をむいた。6月20日、「《金融庁も重大関心》資産50億円トレーダー・KAZMAX氏の手口を元側近が告発 サロン生を食い物に」というタイトルの記事を配信した。

『週刊文春』の本誌では扱わず、文春オンラインとなったのは、KAZMAXの立ち位置と読者層を示すものだろう。

その中身と彼の反撃は後述するが、ここに至る過程を振り返りたい。やはり投資は「時代を映す鏡」であり、変わる風景もあれば、変わらぬ風景もある。

KAZMAXこと吉澤和真は89年生まれの30歳。実家は、皮革製品を製造販売する裕福な家庭だったが、父の放蕩が過ぎて倒産、24歳にして3億円の借財を背負わされたという。

大学は出たものの、まともなサラリーマンでは返済は適わず、頼ったのは当時、心酔していた情報商材も扱う投資家で、弟子入りのような形で運転手を務める。

ネットを舞台に画像やテキストを提供、カネ儲けのノウハウを提供する情報商材の世界を出発点に、KAZMAXは運転手としての待ち時間を利用、株、為替、先物の徹底的な分析を行ない、そこで確立した投資原則が、「三尊」に代表されるテクニカル分析を通じた売買だった。

三尊天井とは、成熟相場で形成される三つの山形が形成されるチャートのこと。投資家心理を映し、これが出ると下降局面。逆に、上下を逆にした三つの山は「逆三尊」であり、買いのシグナルとなる。

ネット社会の怪しさの象徴である情報商材と古典的なテクニカル分析の三尊。この合体がKAZMAXだとしたら、その後の波乱も破たんも理解できる。

 
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