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日本人ゴルファー驚愕の「裏面ダウン」とは?「科学的上達法」の極意

「スイングのバイブル」から学んだこと
毎週のように重版が出来する『世界標準のスイングが身につく科学的ゴルフ上達法』著者、板橋繁氏の特別エッセイ。
さまざまな反響を集めるこのメソッドは、なぜ「世界標準」なのか、なぜ「科学的」なのか。最重要ポイント「裏面ダウン」とともに解説します。

「ああ、自分は〝井の中の蛙〟だったんだな……」

24年前に初めて訪れたオーストラリアで、私は自分がいかに「大海を知らなかったか」を、まざまざと思い知らされることになりました。それも、それまでの人生でいちばん自信をもっていたゴルフで。

「ガチガチじゃないか」

私がゴルフと出会ったのは、中学3年生のときでした。

たまたまジャンボ尾崎(将司)プロが経営するゴルフショップでアルバイトをしたことがきっかけで、千葉日本大学第一高等学校のゴルフ部に入部したのです。ジャンボ軍団と一緒にトレーニングする機会に恵まれ、全国大会にも何度か出場することができました。

ゴルフ推薦で進学した日本体育大学では、のちに日本ツアーの賞金王に2回輝くことになる伊澤利光が同期にいて、彼らとともに「打倒・日大」を目指してゴルフ漬けの日々を送ります。

しかし、当時の日本大学ゴルフ部には、川岸良兼や丸山茂樹ら、のちにプロとして大活躍する名手がそろっており、まさに黄金時代を迎えていた彼らの前に、万年2位に甘んじたまま、学生生活を終えることになりました。

大学卒業後にプロを目指したものの、早々に腰を痛めて断念せざるをえなかった私は、母校・日体大のスポーツ・トレーニングセンターに勤めるかたわら、同大ゴルフ部のコーチを任されていました。そんなある日、「コーチとしてオーストラリアに来てみないか」と誘いを受けたのです。

現地校にゴルフアカデミーをつくり、そこにアジアの学生を送り込んで世界のトッププロを育成する──壮大なプランに魅了された私はすぐに渡豪を決意し、1995年7月、ヒルズ学園に赴任しました。同学園は、世界中から才能あふれる子どもたちが留学してくるゴルフ選手養成の名門で、2015年に世界ランキング1位に上り詰めたジェイソン・デイも卒業生の一人です。

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プロを夢見る少年たちを鍛えるために集められた優秀なコーチたちと初めて顔を合わせた日に、私は自分が「井の中の蛙」であったことを思い知らされることになりました。

「ヘビースイング、ベリーヘビー。ガチガチじゃないか」

私のスイングをひと目見た同僚が、こう言い放ったのです。重すぎて、しかも硬い……。

「君がゴルフを教えるのは、まだ早いな。まずは君自身が勉強しなくちゃ!」

これ以上ないダメ出しを受けた私は、ゴルフを教えることを禁じられました。「教える」はずの立場から「学ぶ」立場へ。意気揚々と乗り込んだ矢先の大挫折です。

とはいえ、私のスイングが、特別にヘンだったわけではありません。