仮想通貨「リブラ」で、フェイスブックがメガバンクを壊滅させる日…

金融業界の覇権が変わる
砂川 洋介 プロフィール

Amazon(アマゾン)もGoogle(グーグル)も続々…

すでに現地金融機関を子会社化している国であれば、国内金融機関がこうした市場参入することはできそうだが、アフリカや南米となるとそうはいかない。アジア諸国も当然ながら、各国の金融行政の規制という巨大な壁に阻まれることは容易に想定できる。

今回はフェイスブックに関心が集まっているが、情報インフラを保有する企業はAmazonアマゾン)、Google(グーグル)と世界の巨人クラスがそろい踏みだ。実際、グーグルを抱えるアルファベットは傘下の企業(サークル)を通じてステーブルコインへの参入を進めており、近々何かしらの話がリリースされるだろう。

 

金融インフラだけに頼った事業展開では、見えてこない「決済」市場を取り込むことは到底できない。もっとも自由な決済インフラを手に入れることは、アンチ・マネーロンダリング(AML)の観点で考えると恐ろしい。金融インフラと比較して本人確認などのハードルが低い情報インフラは、マネロンの温床となる可能性が懸念されるだろう。

世界的にAMLへの感度が高まっているなか、AMLの感度が高い情報インフラで決済可能なステーブルコインが登場すると、世界の金融業界の覇権は一気に変化する。もっとも、法定通貨のテリトリーを奪いに来るステーブルコインをドル、ユーロ、日本円を管理している世界の中央銀行が簡単に容認するとは考えにくいのだが。