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【プラスチックごみ問題】写真が語る海から消えゆく生き物の「嘆き」

G20で解決の道筋は見つかるのか

大阪で今月28、29両日に開かれる20ヵ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)。米中貿易摩擦問題など、さまざまな議論が交わされる予定の中、連日取り沙汰されている議題の一つが、近年深刻化が指摘されている「海洋プラスチックごみ問題」だ。この地球規模の課題に対し、安倍晋三首相も「G20大阪サミットの最大のテーマの1つ」と宣言するなど、議長国として各国の言行一致を図る狙いがうかがい知れる。

では具体的に、海は今どのような状態にあるのか。そして海に暮らす多様な生き物たち、そしてわれわれ人類に、プラスチックごみはどのような影響を及ぼすのか。

サミット開始直前に際し、愛媛大学沿岸環境科学研究センターの准教授として、野生生物を対象とした環境汚染問題の研究に取り組みつつ、世界最大のフォトコンテスト「ソニーワールドフォトグラフィーアワード」で日本人初となる最優秀賞に輝くなど、写真家としても活躍する野見山桂氏が迫る。

何もかもがいびつな光景

私には忘れられない海の光景があります。10年前の2009年5月、私はインドネシアのスラウェシ島に滞在しており、ブナケン海洋国立公園へダイビングに出かけました。このブナケン海洋国立公園は世界的に著名なスキューバダイビングスポットとして知られています。ブナケン島とスラウェシ島の間に数百メートルに渡ってダイナミックなドロップオフ(サンゴ礁の急斜面)があり、 潮が当たるその斜面には、色とりどりのサンゴや、そのサンゴを棲家とする数千種にもおよぶ多種多様な生物たちを観察することができます。

ブナケン海洋国立公園のサンゴ礁
 

当時の私はダイビングポイントへの期待でいっぱいでした。また、これが初めての東南アジア諸国でのダイビングでもあったのです。しかし、いざ潜ってみるとそこには、想像できない驚愕の景色が広がっていました。