わたしたちには、パワーがある。
それは、日本でも。

最近話題になっている緊急避妊薬のオンライン診療。現在、厚生労働省の出す暫定条件は、オンライン診療を使える人を限ったり、3週間後の受診や薬剤師の前での服用が必須だったりと、かなり厳しい。ちょうど先日、これに対して、私たちひとりひとりが、厚生労働省に直接声を届けられる貴重な機会があった。パブリックコメントである。。

それに際し、#なんでないのプロジェクトではパブコメを沢山の人に送ってもらえるよう呼びかけた。しかし、文章を書くのはなかなか労力がいる。私はどこまでパブコメを書く人が現れるか、正直不安だった。しかしそんな不安をよそに、情報はあっという間に拡散され、私のスマホは1日中なりっぱなし、かなりの方がパブコメを書いて下さったように思う。「パブコメははじめて!」と一緒に呼びかけて下さる方も多く、私は本当に、胸が熱くなった。

トルドー首相の妻・ソフィア氏。「若者は明日のリーダーだ、未来はあなたたちの手にあるといわれる。でもそれは違う、皆さんは、今もう既に、世界を牽引するリーダーです。」と力を込めた 写真提供/福田和子

今回、緊急避妊薬に関するパブコメを送った方々に、私は心から敬意を表したい。そういうひとりひとりのパワーこそが、世界の場であんなに悲しくなってさえも、きっと大丈夫と思える希望であるし、明日を変える、唯一無二の推進力だ。そして今回のパブコメが「自分にもパワーある!」「自分の持つパワー、こうやって使いたい!」と気付くきっかけになれば、それ以上のことはない。

あなたのパワー、どう使いますか?

Power, Progress, Change」これは、今年のWomen Deliverのテーマだ。

そして、カンファレンスを通して幾度も聞かれたのが「How will you use your power?」という質問であった。

これはずばり、「あなたのチカラをどう使うのか」という意味。つまりすべての人にパワーがある事が前提なのだ。そしてそれは本当で、すべてのひとが、それぞれの場所で、今を、未来を変えるチカラがある。パブコメはまさにその一例だ。そのチカラを、望む変化のために使うか否かはあなた次第だが、いずれにせよ、少なくとも私たちには一人一人、それぞれの場で、変化を起こすチカラがある。

最近、様々な動きがあがっている。今回のパブコメは勿論、#metoo、#kutoo、様々な署名活動。それに参加した人は勿論、参加まではできずとも、そういったことを少し心に留めているだけでも、本当に素晴らしいことだ。

あなたの持つパワーをよりよい明日のために使う、それは必ずしも、大声でデモに行ったり、世界中にあなたの痛みをさらけ出したりと、大きなことでなくてもいい。声を上げることが怖い人も勿論いる。それについてはまた詳しく伝えたいと思うが、まずは現実を知ること、そして、その現実に自分がおかしいな、辛いなと感じたのであれば、その感覚を、無理に掻き消さず、大切にしてあげること。全てはそこから、はじまるのだと思う。

私は正直絶望しかけていたけれど、今回、パブコメを送る皆さんの思い、行動を目の当たりにして、本当に胸が熱くなった。私たちは誰も、ひとりではない。そして、そういうひとりひとりがいる限り、この国はちゃんと、変わっていけるはずだ。

会場で大きく描かれた「POWER」の文字 写真提供/福田和子