反省しているのは、結婚前にちょこちょこと感じていた違和感から目を背けてしまった、ということ。例えば早苗さんの両親との対面でいきなり夫が「これからの結婚生活にお金がかかるので結納はしない」と言い切るなど、結婚やお金に対する価値観の違いに気づいたあのとき、考え直していればよかった

「でも、結婚がしたかったし、そこまで話が進んでいて世間体もあったので、見ないふりをしてしまいました

同居して3ヵ月後には、義母対元夫と早苗さんの構図で家庭内別居状態に。そんな矢先に早苗さんの妊娠が判明したが、「家のなかは荒れているし、元夫は『そもそもおまえが同居を言い出すからこんなことになったんだ』と私を責めるしで、幸せな妊娠生活ではありませんでした」。

妊娠していてホルモンバランスが乱れる…なんてことも言えないほど、妊娠中もなじられていた(写真はイメージです。本文の人物とは関係ありません) Photo by iStock

義母からの借金が夫のイライラの原因に

結局、同居は解消し、頭金として入れたもらった2000万円は、義母からの借金として分割で返していくことになった。家のローンのほかに高額な借金を抱えたプレッシャーで元夫はピリピリし、早苗さんにきつく当たるようになった。

ちょっとしたことで怒鳴るのが、とても嫌でした。たとえば、休日に家族で出かけていて、途中で保育園のママ友に出会って、ちょっと立ち話してしまうことってあるでしょ。そんな時、すぐにイライラし始めて『おい!』って声を荒げるんです。園では怖い旦那さんって、有名でした」

もともとおっとりとしたたちで、人と言い争うのは苦手な早苗さんは、そんな夫に逆ギレすることなど思いも寄らず、なるべく怒らせないように過ごした。それをいいことに、元夫はますます苛立ちを露わにするようになった。

「一番悲しかったのは、2人目不妊で病院に通い、妊娠したものの流産してしまったときです。『金かけて病院に行くからこんなことになった』って言われて、思わず離婚を口にしました」

しかし、取り合ってはくれなかった。実家の両親にも訴えたが「浮気も借金もギャンブルも暴力もないんだから、子どものためにも離婚は思いとどまりなさい」と。まもなく妊娠がわかり、離婚話はうやむやになった。