残酷すぎる…中国で宅配便配達員の女性を襲った「恐ろしき実態」

モンスター顧客がここまで踏みにじる
北村 豊 プロフィール

そして「最弱者」配達人の尊厳が踏みにじられる

ここ数年、中国の宅配便配達員が悪意の苦情申し立てを受けることはしょっちゅうで珍しくないという。多くの宅配便配達員が長期間にわたって多種多様の悪性な苦情に耐えている。

たとえば、配達員に対する罵倒や暴力による身体的負傷、悪意を持った企業やブランドに対する攻撃。さらには、受領時には検品せずに、すこし時間が経過した段階で商品の破損を提起する、あるいは貨物が未着と嘘を言って、賠償を要求する詐欺事件まである。

最近、中国宅配便協会副会長兼秘書長の孫康は、宅配便企業は顧客の合法的権益を擁護するだけでなく、従業員の基本的権益を擁護して、悪意の苦情申し立てを防止せねばならないと呼びかけている。また、彼は同時に現在中国宅配便協会が不良ユーザーの“黒名単制度(ブラックリスト制度)”導入を研究していると表明している。

しかし、中国宅配便業界の専門家によれば、悪意と悪意でない苦情の境界線を確定したり、問題解決の処理機構を設立したり、不良ユーザーのブラックリスト制度の確立には少なからぬ障害があり、容易には問題解決でできないと思われるという。

 

上述したのは中国メディアが報じた宅配便配達員に関わる事件だが、これはあくまで代表的な例であり、悪意を持った荷送人と荷受人によって提起される宅配員配達員に対する苦情は枚挙のいとまがないほどであるようだ。

ただし、善良な宅配便配達員だけが存在している訳ではなく、苦情が悪意か悪意でないかの判別は非常に困難であるし、その善悪を判定することはより困難と言える。

この2例から言えることは、中国の宅配便企業は顧客第一主義を徹底し、顧客からの苦情に対してはその内容にかかわらず、その原因を配達員の過誤と認定して減点や処罰を行っていることが、配達員を卑屈にし、人間の尊厳を捨てることを強制するのである。

日本の宅配業界が、荷送人や荷受人による配達員に対する苦情に対しどのように対応しているのかは知らないが、土下座までする中国の現状は苛酷なものといえるのではないだろうか。