『わたし、定時で帰ります。』公式サイトより

『わた定』吉高由里子が必死で対峙した「仲間みんなで戦う」圧力

同クールのドラマと比べてわかったこと

ドラマ『わたし、定時に帰ります。』の最終話は地震速報によって途中で中断され、翌週に放送されることになった。

ふと2001年9月11日(火)夜のドラマ『ウソコイ』の最終話放送をおもいだしてしまった。あのときもニューヨーク貿易センタービルのニュースでドラマ最終話が中断された。でもしばらくしてドラマに戻って続きを放送したのだが、そんな場合ではないと判断されたのだろう、再び中断されニュースになり、最終話は翌週に放送し直された。

 

チームか、個人か

『わたし、定時に帰ります。』は、タイトルどおりに「定時で帰るワーキングウーマン」を描いて話題になった。

仕事をきちんとこなし、定時に退社し、なぜか神田淡路町あたりを急いで駆け抜け(第一話でしか見かけなかったが)、中華料理店のタイムサービスのビールを飲みにいく女性(吉高由里子)が主人公だった。

しっかり働いて定時で帰ることは許されないことなのだろうか。そういう問いかけがなされていた。

組織(チーム)を優先するのか、個人を優先するのか、そういう問題でもある

この2019年7月からのドラマではなぜか「チームなのか個人なのか」というテーマが眼を引いた。おそらく『わたし、定時に帰ります。』の力によるものだろう。

定時で帰る女性は、自分個人をしっかり保っているのと同時に、チームの仕事をきちんとこなしてなければいけない。そこが大事である。

彼女の仕事はウェブ制作である。チームで協力しあって進めないと仕事にならない。チームのほかのメンバーが定時を越えて残って作業をしているなか、それでも定時に帰るにはいろんな部分で強くタフでないとやっていけない。

見た目は華奢なのに(吉高由里子が、だけど)、きちんと定時に帰る女性を描き、広く共感を得ていた。ああいう人に私もなりたいといろんな人におもわせたのだろう。

ただ、物語も後半になると、いろんな状況から彼女も定時を越えて働くシーンが出てきた。婚約者との関係もふくめ、なかなかせつない展開を見せる。

「チームを優先しろ」という圧力が強いこの社会において、それをどういなしていくか、どこが限界なのかをいろいろと見せてくれた。