『NEWS23』リニューアルが示す「過激で不快なテレビ」の終焉

令和のテレビは「やさしさ」の時代へ

『NEWS23』、スタジオの「ある変化」

6月3日、リニューアルした『NEWS23』のメインキャスターとして小川彩佳が初登場した。

そのことについて、翌日以降ネット上では多くの記事が飛び交った。小川彩佳のキャスターぶりはおおむね好評だったように思う。臆することなく堂々としていたし、共感をめざす姿勢も好感を持って受け止められた。

一方で、視聴率が前週までと変わらず4%台だったことを理由に、「小川彩佳の起用は失敗だった」と断ずる記事も見かけられた。ネガティブな記事ほど印象が強く、ツイッターでも反響が大きいので、今回のリニューアルそのものを失敗と受け止めた人も多いかもしれない。

だが、私はまったく違うところにNEWS23の変化を感じていた。それは、アンカー・星浩の位置だ。星と小川との間にずいぶん距離がある気がした。以前はすぐ横にいたのではないか?

 

リニューアルしたNEWS23のスタジオは、円形のテーブルを囲んで座る形になったのだが、小川彩佳の横に一人分空きがあり、その向こうに星浩が座っている。円形なので、小川彩佳と星浩との間には90度の角度ができている。

ニュース番組には、いつの頃からか「ご意見番」的な立場で年配の男性が必ず座るようになった。多くは新聞社や通信社の編集委員やOBで、メインキャスターが意見を求めると豊富な経験をもとに答えてくれる役割だ。若いキャスターを、まるで「お父さん」のように支える年配の男性――。

しかし私は、自分自身もこの「お父さん」に近い年齢なのは棚に上げて「ご意見番なんて、いらないよ」と前々から思っていた。ご意見番の存在が、「ニュース番組に(男性的な)権威をつけたい」という、テレビの新聞に対するコンプレックスの表れに感じられるからだ。

そうしたご意見番はほぼ必ず、右側に座っている。メインキャスターのすぐ横にいて、時々見解を求められるとご意見番らしくコメントする。なぜニュースは判を押したようにこの形なのか、と不思議だった。

だから新生NEWS23の新しい陣形が気になった。前は雨宮塔子のすぐ横に星浩がいたのではなかったか?