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すべての人に絶対知ってほしい「依存症治療」で重要なこれだけのこと

罰を与えても、解決にはならない

14回目の逮捕

元オリンピック体操選手の岡崎聡子さんが、覚せい剤取締法違反で逮捕された。なんと今回で14回目の逮捕だという。

このニュースを聞いて、私は、この国で薬物問題を抱える人に対して、刑務所に入れ続けることしか選択肢がほとんどないことを、今更ながら嘆いている。

彼女のように、薬物問題で10回以上刑務所に入っている人が、わが国には100人以上いる。彼らを死ぬまで刑務所に入れ続けることが、適切な対処なのだろうか。

モントリオール五輪に出場したときの岡崎さん〔PHOTO〕iStock

「懲りないのなら、懲りるまで罰を与えるべきだ」「薬物依存者に対して甘すぎるからいけない。もっと厳しくすべきだ」などという意見も耳にする。しかし、彼らは懲りていないのだろうか。刑を重くすれば、薬物はやめられるのだろうか。

どれだけ懲りても、どれだけ反省しても、そしてどれだけ強い意志をやめようと思っても、やめられないのが「依存症」である。

 

いくら罰を与え続けても、その解決にはならない。これは、単に依存症者の味方をするために主張しているのではなく、科学的エビデンスに基づいた意見である。

刑罰は、いたずらに本人を社会から孤立させ、無力感を与えるだけにしかならず、問題の解決からは遠のくばかりである。

何度も逮捕されたり、受刑したりしても薬物がやめられないことを、本人の責任として責めたり、嘲笑したりするだけでなく、こうなっているのはそもそも刑罰には効果がないことの表れではないかと一度立ち止まってみるべきではないだろうか。

繰り返し刑務所に入れ続けることは、まるで大きな岩を山頂まで運んでは麓まで転げ落ち、また運んでは転げ落ちを繰り返す「シジフォスの神話」のようで、無益な苦役を与え続けているだけなのである。