コメダ珈琲はなぜ強いか。上場から3年の成績を検証してみた

まだまだ伸びしろだらけ

コメダホールディングス(以下、コメダHD)は6月12日、6月下旬に保有する自己株式約9億円分を第三者割当で三菱商事に売却すると発表した。三菱商事の出資比率は0.95%となる。

コメダHDは現在、中国や台湾などに計7店(19年2月末時点)を出店しており、調達した資金の一部は、これまで出店してこなかった国への出店などに使う予定だとか。

ちょうど3年前の2016年6月29日に、コメダHDは公開価格による株式時価総額約858億円で上場を果たしたが、当時は同業ではドトール・日レスホールディングスの934億円に次ぐ規模となった。

その後の業績も堅調であり、ここでこの3年を振り返ってみたいと思う。

 

コメダHDの上場まで

コメダ珈琲店は1968年1月に加藤太郎氏によって創業され、FC展開を中心に事業を拡大してきたが、2008年3月に、加藤氏の事業承継という形でアドバンテッジパートナーズが全体の78%を取得。ほぼ同時期と思われるが、サッポロホールディングス傘下のポッカサッポロフード&ビバレッジ(同12%)が取得した。

その後、2013年2月に、MBKパートナーズが、アドバンテッジパートナーズ(出資比率78%)のほか、サッポロホールディングス傘下のポッカサッポロフード&ビバレッジ(同12%)などから全株を取得。買収総額は負債も含め約430億円規模の案件であり、3年前の上場はそのイグジットの一環だった。

MBKパートナーズは買収時に巨額ののれん代を抱えたことから、会計基準は減損が発生しなければ償却の必要がない国際会計基準(IFRS)を採用し、IFRSを採用する企業としては、すかいらーくに続く新規上場となった。

主幹事は大和証券。公募はなく、売り出しのみで2670万株、全てMBKパートナーズのファンドであるMBKⅢ Limitedの売却のみ。オーバーアロットメント(以下、OA)は400万株だった。

喫茶店というよりFC事業そのもの

コメダHDは、持株会社と連結子会社2社で構成されており、上場時は「珈琲所 コメダHD珈琲店」(682店)と「甘味喫茶 おかげ庵」(7店)の二つのブランドだったものが、2019年2月現在では、それ以外に、「やわらかシロコッペ」、「コメダスタンド」の2ブランドが増え、「コメダ珈琲店」も海外店が増加し、合計で860店舗となっている。

以下は、その出店推移である。

13/2期は全部で487店から19年2月末で860店と2倍弱まで増加しているが、直営店はわずかであり、ほとんどがFC店である。しかも地盤の中京エリアはむしろ近年減少し、東日本と西日本が増加、海外にも進出しているのが興味深い。喫茶店の事業所数は1981年の154,630件をピークに一貫して減少しており、2016年は67198件となっているが、(全日本コーヒー協会)そのなかでの拡大はやはり相応のブランド力があってのことである。

ビジネスモデルは典型的なフランチャイズ形式であり、本部の店舗開発部隊が、出店候補地から店舗設計を行い、主力であるコーヒー、パン類は自社工場で一括製造し店舗へ配送している。また極めて特徴的なのは、1か月1席1500円という定額制のロイヤリティであり、回転が良ければよいほど、FCオーナーへの実入りが良くなるシステムである。