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大ピンチの野村HD、ここへきて「株価上昇」している意外すぎるワケ

今週の「AI株価予報」で読む
マネー現代編集部 プロフィール

野村HDのサプライズ

財産ネット企業調査部長の藤本誠之氏が言う。

「野村HDが6月18日に発表した自社株買い策がマーケットで話題騒然です。その中身は、野村HDが子会社の株式を売却して自社株を買うというまさに奇策。具体的には、まず子会社である大手システムインテグレータの野村総研(4307)が、時価の約9%安で1600億円のディスカウントTOB(公開株式買付)を実施。次に野村HDがこれに応募するかたちで保有する野村総研の株を売却する。そして、野村HDはその資金をもとに発行済み株式数の8.6%に当たる3億株、1500億円を上限とした自社株買いを行うというものです」

 

仮に野村HDが1500億円上限までを自社株買いすれば、同社としては過去最大規模の自社株買いとなる。しかも、市場関係者の意表を突くタイミングでのサプライズ発表だっただけに、発表翌日には野村HDの株価は急騰。前日まで340円台だった株価は、たった一日で370円台まで駆け上がった。

「目先は空売りの買い戻しもあり、リバウンド相場が続きそうです」と前出・藤本氏が言うように、野村の奇策はひとまずは奏功している。今週の『Phantom株価予報AIエンジン』もまた、野村HD株の上昇相場を予測している。

しかし、もちろん安心はできない。

「もともと野村証券はその強烈な営業力が競争力の源泉となり、日本全国の富裕層を顧客開拓してきたのが大きい。しかし、いまや顧客の高齢化が進むと同時に、働き方改革の風潮の中でモーレツ営業という武器はもう使えなくなりつつある」(前出・藤本氏)

つまり、野村HDが真に復活するためには、目先の株価対策ではなく、本格的な構造改革に着手できるかどうかが問われているわけだ。