自分の実感からいうと、多少の背伸びをしても、セリフ量が膨大で早口なドラマに挑戦したほうがリスニング力は伸びる気が。特に名脚本家が手掛けたドラマは印象に残るセリフが多く、英語ならではの表現を学ぶのにも◎。
『ギルモア・ガールズ』は、2018年の『第70回エミー賞』のコメディ部門で最多5冠を受賞した『マーベラス・ミセス・メイゼル』のパラディーノ夫妻が企画・製作した青春ドラマ。07年の放映終了後、Netflixでの配信で人気が再燃し、16年には続編映画4本も制作されています。かく言う私も最近、見た派です。
主役は、コネチカット州の田舎町に住む32歳のシングルマザーのローレライ・ギルモアと16歳の娘ローリー。あまり大きな事件は起こらず、二人の親子関係やローレライと裕福な両親との関係修復、親子と田舎町のユニークな住人たちとの交流などに物語の比重が置かれています。
そんな会話中心のドラマだからこそ、英語学習にはぴったり。難しい単語やスラングは出てこないので、初級者でもトライできるかも?
一方、『ニュースルーム』は、政治ドラマ『ホワイトハウス』や映画『ソーシャル・ネットワーク』などで知られる名脚本家、アーロン・ソーキンが手掛けたドラマ。メキシコ湾流出事故やビン・ラディン殺害など、実際の事件をネタにしています。
架空のケーブルニュース局ACNのニュースキャスターのウィルが、元恋人のマッケンジーがエグゼクティブ・プロデューサーに就任したのを機に、視聴率至上主義から事実を追求する報道へと転換を図る、というのが主筋。
「報道とは」という問題を提起しながらも、人間ドラマやラブコメの要素もあって、軽快に楽しむことができます。
こちらのドラマも長いセリフや早口の応酬がたっぷり。例えばシリーズ第1話の“Can you say why America is the greatest country in the world?(なぜアメリカが世界で一番素晴らしい国なのか、その理由を言えますか?)”という問いに対するウィルの回答は3分以上にも!
とはいえ、この回答を含め、印象に残る言い回しが多いので、知的な英語を学びたい人に特にお勧めです。