他人と自分を比べてつらくなったら?競争の激しい漫画家さんに聞いた

『ヴィンランド・サガ』を支える考え方

どうしても人と比べてしまう

人と比べて「ウゥゥつらい…」となる日、ないですか。私はあります。

思い返せば、高校では「あいつはいい大学に受かった」だので削られ、就活では「超一流企業にに内定がでた」という友の話を聞き、胃が終了していました。

ライターになった今も、他人の成功が耳に入ってくるたびに「すごいな」半分「だめだ私には才能がないんだ」半分になり、体の中で矛盾が発生し、胃の葬式が行われます。

ストレスがかかり、たびたび死んでしまう胃

ふと「もっと競争が激しい業界の人はどうやって生きてるんだ?」と疑問がうかびました。

というわけで今回は大人になって一番影響を受けた漫画『ヴィンランド・サガ』作者である幸村誠さんに「どうしてるのか」「自分のような悩みはないのか」と悩みをぶつけてみました。

月刊アフタヌーンで連載している『ヴィンランド・サガ』。昔のヨーロッパを舞台に、戦乱の最中(さなか)、正しい生き方を模索するヴァイキングたちの様子が描かれる。「人生に刺さるセリフが素晴らしい」「一生ついていく」と漫画ファンからの支持も熱い。

生きづらかった高校時代「自分は無能だ」

——幸村先生は高校や学生時代、どうすごしていましたか。

とても生きづらくて、無能だという自覚がありました。高校が進学校で、成績の順位がでるんです。

順位って300まであれば、1位と300位がいますよね。ぼくは必ず300位の方でした。しかも、下から2割は推薦がもらえないというルールがある。みんなそれが怖くて勉強していました。

 

本当に鼻先に人参をぶらさげられて、尻尾は叩かれて、走るしかない環境だったんです。そもそも勉強する目的がわからないのに、なぜここまでひいひい言いながら友達と順位を競わなきゃいけないんだろうって。

本当に嫌で。僕は「システム」が苦手なんだと気がつきました。

「人間はみんな何かの奴隷だ」というファンの中でも人気のセリフ。このセリフは高校生の頃に思いついたフレーズだという。

それで、高校1年の2学期ごろ「だめだ。僕は社会の仕組みからはずれたところで生きていかないとつらすぎる」と。画塾に通い出したんです。

漫画家になる、ならないというよりは、もう他に選択肢がなかった。コミュニケーション能力もなくて、さらに勉強もできなくて…。

マイナス選択、消去法で漫画家を選ぶしかありませんでした。小さい頃から漫画や絵が好きだったから「漫画だったらまあ苦労しても我慢できる」と。

こちらが『ヴィンランド・サガ』作者の幸村誠先生。「なんでも相談にのりますよ」優しい…。いい人すぎて全く悪いところがでてこない。すごい。