北海道の西側、日本海に浮かぶ天売島の海上で撮影したウミガラスです。
ウミガラスは、「オロルーン」という鳴き声から「オロロン鳥」とも呼ばれていて、稚内から小樽を結ぶ日本海沿岸の国道には、その名を冠して「オロロンライン」という愛称があります。
そういう意味では、北海道を象徴する鳥なのですが、彼らが群れをなしていたのは戦前までの話で、現在はすっかり数を減らし、環境省レッドリストで絶滅危惧種に指定されています。
頭から背中、羽は黒褐色で、胸とお腹は真っ白。翼も尾も短いので、陸上を歩いている姿はペンギンそっくりです。
狩りの仕方もペンギンに似ていて、水中を自由に羽ばたいて泳ぎ、魚を捕食します。ときには50m以上も潜ることがあるそうです。
春になると天売島の断崖で子育てをするためにやってきます。
ウミガラスが繁殖するのは、日本では天売島だけです。
昔は4万羽以上のウミガラスが島にいたそうですが、今は、数十羽まで激減してしまいました。
環境省の懸命な保護活動により、少しづつ数を増やしています。