「日の丸液晶」JDIは、中国ファンドに喰い散らかされるのか

まさに、まな板の上の鯉

経営再建中の液晶パネル大手ジャパンディスプレイ(JDI)が、中国資本主導で事実上買収される可能性が高まっている。再生計画のスポンサーになると基本合意していた台中連合のうち、台湾勢が離脱。混迷が深まる中、目先の運転資金を確保するためにも、一刻も早い出資を求めざるをえない状況だ。

 

台湾勢は手を引いた

主力のスマートフォン向け液晶パネルの不振で5期連続の赤字を計上し、経営再建が急務となっているJDI。法的整理も視野に入る段階となっているが、経済産業省が主導し官民ファンドのINCJ(旧産業革新機構)が最大株主であるだけに、政府としてはできるだけ避けたい思惑がある。

そんな中、JDIは中台連合から最大800億円を調達する経営再建計画を採用したが、出資を延期され続け窮地に陥っていることは、5月24日の本コラム「中国にも見放された『日の丸液晶ディスプレイ』の哀しき迷走」で報じた。

当初の経営再建計画では、台湾のタッチパネル大手「TPKホールディングス」が約250億円、投資ファンドの「CGLグループ」が約140億円、中国投資ファンドの「ハーベストテック」が約400億円をそれぞれ出資するはずだった。

だが、6月17日にTPKは出資の中止を発表。CGLも、出資の決定期限である14日に入っても通知がなく、今後のめども立たなかった。

手を引いた台湾勢と裏腹に、存在感を一層強めたのが中国ファンドだ。

JDIは19日、ハーベストが最大640億円を出資する金融支援計画を発表した。CGL分を補完するほか、香港投資ファンドのオアシス・マネジメントからも約160億円が調達される見通しで、両者は27日に正式に通知する予定という。

中国ファンドが主導する流れになったことについて、全国紙経済部記者はこう解説する。

「再生計画のキモには、浙江省での有機EL工場建設があります。

同省の補助金約6500億円を見込む大規模事業なだけに、ハイリスクハイリターン。中国共産党の意向がはっきりしない部分もあったので、中国ファンドは及び腰になったこともありましたが、一部報道によると同省の支援が固まったようです。