Amazon「ジェフ・ベゾス」が今も自分のメアドを公開する深いワケ

シンプルな仕組みだから続けられる
許 成準 プロフィール

ベゾスは現在も自分の名を冠したメールアドレス(jeff@amazon.com)を一般人に公開しており、直接顧客からの意見を聞く姿勢を見せている。

彼はユーザーからの要請や提案、抗議に目を通し、重要だと判断したメールには「?」だけを追加して、担当者に転送する習慣を持っている。

そのメールを受け取った社員は、一刻も早くそのクレームの原因を調査して、問題解決のロードマップを作り、上司に確認してもらったあとでベゾスに返事をしなればならない。

数時間以内に返事をしなければならないから、「?」メールは「時限爆弾」と言われている。

 

さて、ベゾスの習慣が優れているのは、顧客のクレームを即座に処理する仕組みを極限まで簡単にした点である。習慣に関する仕組みは複雑である必要がない。簡単になればなるほど、習慣を定着させるには有利だからである。

日常生活に落とし込むとすれば、最近は健康を管理するためのスマートフォン用のアプリケーションがたくさんあるが、健康管理のためにそんな複雑な方法をとる必要はない。

単純ながらも良い方法を紹介しよう。

カレンダーに運動した日は「○」を、しなかった日は「×」を書き込んで、「2日続けて×がつかないようにする」という原則を決めるだけで事足りる。

習慣は簡単なシステムとセットにすると、身につきやすいのである。

スケジュールは5分単位で管理

イーロン・マスクは、映画『アイアンマン』の主人公のモデルとして有名である。

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テクノロジーに詳しい天才エンジニアでありながら、巨大なテック企業を成功させた敏腕経営者であるという個性が、主人公トニー・スタークのイメージに借用されたらしい。

彼は本書の執筆時点で、電気自動車を生産する企業Tesla、そして宇宙船を作る会社Space XのCEOとして活動している。ちなみに、インターネット決済の代名詞PayPalを創業したのもマスクだ。

マスクは同時に2つの会社を経営しているから、当然、多忙を極めている。

彼は朝食もとらずに出勤する。すぐに経営者として、たくさんの人と会ったり会議をこなさなければならない。

だから、すべてのスケジュールを5分単位で管理する習慣を持っている。

5分単位というのは、5分ごとに違う仕事をするという意味ではなく、「15分間メールをチェック、5分間休憩、20分間営業チームと会議、5分食事……」という調子で、5分をひとつの単位として日程を計画しているということである。

ぼうっとしたり居眠りして時間を浪費することなど、想像もできない忙しさである。