Amazon「ジェフ・ベゾス」が今も自分のメアドを公開する深いワケ
シンプルな仕組みだから続けられる仕組みは極限までシンプルに
ひと昔前は、アマゾンといえばインターネット書店の代表格であったが、今や書籍だけではなく、流通可能なすべての商品を売る企業となった。

特に国土が広いアメリカでは通信販売の重要性が日本と比べ物にならないほど高いため、アマゾンは最大のネット通販サイトとして重宝されている。
小さなインターネット書店からはじまったアマゾンを、今のような巨大企業に成長させたのが創業者のジェフ・ベゾスだ。
ベゾスはアマゾンの株式の16%を保有する大株主である。
2018年にはアマゾンの株価が上がったことで、ついにビル・ゲイツを超えて世界一の大富豪になった。これはITビジネスの世代交代を象徴する事件として報道された。
パソコンの胎動期にはOS(オペレーティング・システム)の標準規格を作ったMicrosoftのビル・ゲイツが世界一の大富豪となったが、それによってインターネットが普及して生活と密接な関係を結ぶようになったので、ネット通販サイトで流通革命を起こしたベゾスが世界一の座に躍り出たということだ。
店舗が必要ないネット通販は、価格競争力の面でも既存の小売業より有利だが、反面、リスクもある。スタッフがユーザーと直接話すことができないため、ユーザーの不満や要請にすぐに対処するのが難しいのだ。
少しばかり価格が安くても、必要なときに返品や交換がスムーズにできないようでは、あえて通販を利用する必要がない。いったんストレスを感じたユーザーは再び戻ってこないことが多いため、クレームがついたら、すぐにそれに対処してイメージ悪化を防がなければならない。
アマゾンが今日のように成長できたのは、いち早くインターネットを利用した通販ビジネスを展開したからだが、こういった顧客の不満を最小限にとどめる努力を怠らなかったことも大きい。