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税務署の「カモ」にされないように…「死後節税」の上手なやり方

ちょっとした工夫で税金を減らす 

遺族の知識がモノを言う

「父が亡くなったのは5年前のことです。葬儀が終わり、遺産の計算をしていたのですが、諸々合わせて9000万円あることがわかりました。相続人は母と私だけだったので、はじめは半分ずつ分けようと話し合っていました。

しかし、調べているうちに夫婦間の相続では配偶者控除を利用することができ、1億6000万円まで相続税がかからないということを知りました。そこで母にいったん全部相続してもらうことにしたんです」

こう語るのは都内在住の小林一郎さん(55歳・仮名)だ。しかし、その後、小林さんに悲劇が降りかかる。

「昨年、母が亡くなり遺産を相続することになりました。母は年金で生活費をまかなっていたため、父の遺産にまったく手をつけていませんでした。9000万円の遺産をそのまま私が相続することになったんです」(同)

親子間の相続には配偶者控除のような優遇措置はない。結果、小林さんは920万円もの相続税を支払う羽目になった。

親からの相続は基本的に2回ある。両親のどちらかが亡くなったときの相続を一次相続、そして残されたもう一人が亡くなったときの相続を二次相続という。

一次相続が発生した段階、小林さんの場合なら父の死後に、しっかりした節税対策を行っておけば、やがて母が亡くなるときに、損しなくて済んだのだ。

 

小林さんはどうすればよかったのか。税理士の岡野雄志氏が解説する。

「多くの相続を扱ってきた私の経験から言えば、一次相続の際に、母に4割、子に6割という配分で相続するのが、二次相続まで考えたときのベストな判断です」

小林さんがこの比率で遺産分割した場合、母が3600万円、子の小林さんが5400万円を相続することになる。一次相続では小林さんは372万円の相続税を払わなければならない。

しかし、母が亡くなった際に相続する3600万円は基礎控除(3000万円+600万円×法定相続人の数)の枠内なので、二次相続で小林さんは相続税を支払わなくて済む。
母にすべて相続させた場合と比べて、相続税は2分の1以下だ。

節税といえば生きているうちにするものと思いがちだが、このように死後に行える節税術は多数存在する。

そして、この「死後節税」はお金持ちでなくても、十分利用できるのだ。ここでは、ちょっとしたコツで大きくトクするテクニックを紹介しよう。