いま「主婦になるために一流企業を目指す」20代女子が増えている

若者に聞く、令和の結婚と出産・子育て
原田 曜平 プロフィール

結婚に希望が持てない

C乃(東洋大)私は両親が離婚しているので、そもそも結婚にいいイメージがありません。

原田 ここ20年くらいで日本の離婚率はどんどん上がって、3組に1組が離婚する時代になっているからね。

アメリカは離婚率が2組に1組の国だけど、こないだLAで調査した時、僕がインタビューした若者15人中14人の両親が離婚してたのは本当に驚きました。でも、周りの親もほとんど離婚しているから全然嫌な思いはしていない、って皆答えていたけどね。良いことかは分からないけど、それくらい進んでしまうと、親の離婚の影響を子供が受けなくなるんだろうか。

G実(青山学院大)高校2年の時、私が仲のいい子は7人グループだったんですけど、うち6人が片親でした。今も大学で5人グループのうち4人が片親です。よくみんなで「結婚どうする?会議」をやるんですけど、「あんなに苦労するんだったら、ひとりでいいや」って。なんか、結婚に希望が持てないんですよ。

原田 日本でもそんな比率になってるんだね。やはり結婚というものが世界的に制度疲労を起こしているのかもしれません。

 

結婚のために一流企業を目指す

F香(早稲田大)仕事をする女性が増えたのも、若者が結婚から遠ざかる一因では?

原田 平成の間に女性の労働率が上がり、女性はキャリアと家事と育児など頭を使わないといけない矛先が増えた影響は大きいでしょうね。本来は、仕事と結婚は全く別の行為なので相関を持たないことが理想なんだけど、なかなかそうはいかない。

もちろん、昭和の男性に比べると、イクメンや家事をする男性も増えているし、君たち令和の時代ではもっと増えると思うんだけど、でも、日本が女性の負担が大きい国であることは間違いない。

ところで、時代に逆行しているようにも思えるけど、今の若年女性の間では専業主婦願望が高まっていると言われています。君たちはどうですか?

G実 私、専業主婦願望あります。

D子 私自身には専業主婦願望はないんですが、周りは専業主婦志望の子がかなり多いですよ。その子たちは就職活動を超がんばってるんです。ファーストキャリアでできるだけいい会社に入って、そこの社員をゲットしたいから。

原田 凄い! 条件の良い男性と出会うために、頑張っていい大学に入って、頑張っていい会社に入る。条件の良い男性に好かれるために花嫁修業を頑張っていたかつての女性とは真逆の、「結婚するために、いったん一流企業に入る」という女性の新しい選択肢……。

まあ、昔と違って、奥さんが専業主婦でシングルエンジンでも家庭が維持できる経済力のある男性って本当にごく一部になってきているから、昔の花嫁修行より今の花嫁修業の方がハードルが高くなっている可能性があるね。