【消えゆく鉄道遺産】「幻の橋」タウシュベツ川橋梁の“崩壊美”

明日にはもう見られないかもしれない

朝ドラ『なつぞら』の舞台、十勝に架かる橋

早朝6時過ぎのタウシュベツ川橋梁。見学ツアーで賑わう

北海道・大雪山国立公園に残る、朽ちたコンクリートアーチ橋が注目されている。

地元ガイドセンターが主催する見学ツアーに参加しなければ近づくこともままならないうえ、ツアーのスタート地点まで最寄りのJR駅からバスで片道1時間半以上。そのバスも1日にわずか4往復というハードルの高さにも関わらず、全国各地からこの橋を訪れる人の数は、ここ数年、右肩上がりだ。

今年、NHK朝の連続テレビ小説『なつぞら』の舞台にもなっている北海道・十勝。別名「幻の橋」とも呼ばれるコンクリートアーチ橋「タウシュベツ川橋梁」は、その土地の北端に位置している。

 

かつて、十勝地方のほぼ中央にある帯広市から、大雪山公園の山岳地帯に向かって北上する鉄路があった。1987(昭和62)年に廃線となった旧国鉄士幌(しほろ)線だ。帯広〜十勝三股(とかちみつまた)間を結んでいた路線の廃線跡に残されたタウシュベツ川橋梁は現在、数奇な運命を経て、水没と出現とを毎年繰り返す「幻の橋」となっている。

遠くない昔、この橋の上を蒸気機関車が走っていた