西武・山川穂高「新・ホームラン王」とその母が、人知れず流した涙

ふたりで見た「どこまでも飛ばす夢」
週刊現代 プロフィール

今年の5月12日、山川は札幌ドームで、日本人選手史上最速の100号アーチを放っている。スタンド最上段に飛び込む、完璧な当たり。奇しくも、この日は5月の第二日曜日、「母の日」だった。

試合後のヒーローインタビューで、記者の質問に終始にこやかに答えていた山川は、母への思いを尋ねられると少し黙りこみ、それから噛みしめるように言った。

 

「僕は一人っ子で、お母さんも一人なんで……。あそこまで飛ばせる身体にしてくれて、感謝しています」

誰よりも、遠くへ飛ばすこと。それは山川にとって、母と二人三脚で歩んできた日々の証にほかならない。だからこそ、誰よりもホームランにこだわる。

「今年こそは、50本打ちます」

アグーはいまも、幼い日、母とふたりで見た夢の半ばにいる。

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『週刊現代』2019年6月22・29日号より