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西武・山川穂高「新・ホームラン王」とその母が、人知れず流した涙

ふたりで見た「どこまでも飛ばす夢」

久々に、スター性十分な和製大砲が現れた。パワフルな打棒に、愛嬌たっぷりのパフォーマンス。西武ライオンズに所属する山川穂高選手は、一見、根っからのひょうきん者に思える。だが、その笑顔の裏には、母とともに人知れず流した涙があった。

見守り続けた母

野球の華といえば、何をおいてもホームランだろう。そして、いまプロ野球界でもっとも豪快な当たりを放ち、スタンドを沸かせている男こそ、埼玉西武ライオンズの主砲・山川穂高(27歳)だ。

昨季、47本を放ち、ホームラン王のタイトルを獲得した山川は、今年のオールスターゲームのファン投票でも、両リーグの選手で断トツとなる34万6265票(6月13日現在、以下の成績も同様)を集めている。

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今季の本塁打25本、打点63は、ともにリーグトップ。このままのペースでいけば、日本人打者としては前人未到のシーズン60本も視野に入る。

「自分の長所はホームラン」。こう語ってはばからないように、アーチにかける山川の自負は人一倍強い。176cm、108kgのどっしりとした体型で思い切り振り抜かれた打球は高々と舞い上がり、大きな放物線を描く。

 

ケタ違いのパワーの源となるこの体型は、いかにして育まれてきたのか。問われた山川は、こう答えている。

「決して裕福ではないけど、僕がお母さんのぶんもご飯を食べて、育ててもらったので……」

山川は、女手ひとつで育ててくれた母親・喜代子さん(54歳)への感謝を、ことあるごとに口にしてきた。しかし、喜代子さん本人は、メディアからの取材依頼をすべて断っている。

山川は母を指して「『巨人の星』の明子姉ちゃんみたいな人」と言う。「気は優しくて力持ち」の息子と、それを陰からそっと見守り続ける母。この親子は、いかにして、「新・ホームラン王」への道を切り開いてきたのだろうか。本誌は、山川の故郷・沖縄に飛んだ―。