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新規上場のSlack(スラック)、「広告なし」で急成長できたワケ

クラウドのトレンドに乗れるか

Slackが上場に用いた「新手法」

スラック・テクノロジーズ(WORK)が、6月20日にニューヨーク証券取引所に上場しました。

今回の新規上場はダイレクト・リスティングという手法を用いましたこれはスポティファイ(SPOT)が用いたのと同じやり方です。

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ダイレクト・リスティングでは引受主幹事によるブックビルディング(需要の積み上げ)という手続きを踏みません。おおよその気配値を示し、その後、いきなり「ほいきた、ドン!」と取引を始めてしまうのです。

 

ダイレクト・リスティングには普通の引受けの際に行われる2つの作業が省かれます。第1に安定株主工作が行われません。第2に上場直後の株価の安定操作が行われません。

安定株主工作とは、長期に渡ってその銘柄を保有してくれる大手の機関投資家に沢山の株式を割り当て、そのファンドのコア・ポジションとしてもらう、ある種の根回しを指します。上場後、小口でぱらぱらと売り物が出た際、この安定株主がそれらをすべてさらうため、上場後の株価が堅調になると一般には考えられています。

安定操作とは主幹事証券会社の買い支えと思えば良いです。

なぜダイレクト・リスティングなのか?

次になぜダイレクト・リスティングを選ぶのか?という点ですが、通常の引受けの手続きを踏まないということは主幹事証券会社と主要株主の間で締結されるロックアップ契約を交わさなくてよいことを意味します。つまり大株主は新規株式公開(IPO)直後から追加でどんどん持ち株を処分して良いわけです。

これは65.6%の株式を保有している創業者ならびに初期の支援者にとり有利です。