photo by gettyimages
# 携帯電話

「携帯電話料金引き下げ」問題の最前線で見えた「これだけのこと」

総務省は行き過ぎとの懸念も…

曖昧すぎる「解約料1000円」

総務省が有識者会合を開いて検討している携帯電話料金の引き下げ論議が大詰めを迎えた。同省は今日(6月18日)の会合で関連する省令案の了解を得たうえで、今週中にも審議会に諮問、パブリックコメントもとり、今秋には実施する方針だ。

その柱は、「通信と端末の分離」と「期間拘束による囲い込みの禁止」だ。期間拘束を緩和するため、「解約料の一律1000円への大幅値下げ」という具体策も打ち出している。

これらにより、端末と通信料がそれぞれ単品で活発な料金競争をする市場や、少しでも有利な条件を提示する会社に利用者が簡単に乗り換えられる市場に向けて転換を促すとしている。

だが、各紙の報道によると、先週火曜日の有識者会合では、「解約料1000円の根拠があまりにも曖昧だ」とやり過ぎ批判が続出した。総務省の目論見通りにまとまるか疑問視する見方も多い。

昨年8月に菅義偉官房長官が「4割値下げ可能」と発言して以来、高い関心を集めてきた携帯電話の値下げは、本当に実現するのだろうか。

まず、昨年8月の菅官房長官発言以降の動きを整理しておこう。総務省は昨年10月、具体策を検討するため、「モバイル市場の競争環境に関する研究会」という有識者会合を設置した。

会合は、携帯市場の問題の根幹に、端末を販売する際に販売奨励金をつけて安く端末を買えるようにする代わりに、利用者を長期契約で囲い込んで高めの通信料を課してしっかり稼ぐビジネスモデルが定着していることがあると分析。

電気通信事業法を改正して、「通信と端末の分離」と「期間拘束による囲い込みの禁止」を禁じ、違反した事業者に対して業務改善命令を出せるようにすべきだと提言した。

この改正電気通信事業法は5月10日の参議院本会議で可決、成立。その翌日(5月11日)の記者会見で、菅長官は「今の携帯電話料金は不透明過ぎる。今後は、通信と端末それぞれの市場で競争がより働くことを通じて、通信料金と端末料金の双方の価格が下がることを期待する」と胸を張ったのだった。

 

総務省は現在、この改正法関連の省令作りを進めており、その省令を具体的な値下げの指針にしようとしている。今日取りまとめられようとしている、その省令案の柱は、冒頭でも紹介した2方策だ。

このうち「通信と端末の分離」では、継続利用を前提とした端末の値引きを一律に禁止するほか、継続利用を条件としない場合も2万円を値引きの上限とする。

携帯各社が端末料金の値引きに費やすコストを引き下げて、通信料金を下げる原資を確保させようという意図が込められている。

あわせて、米アップル社を含めて端末メーカーに、これまでやって来なかった販売・値下げ競争をさせる狙いもある。端末料金の割引幅の拡大は、在庫処分時にしか認めないという。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら