「食塩」ってどんな塩?

【塩】 ~味は千差万別、水気を呼ぶ塩の力も知っておきたい。

能登の製塩所にて。塩の結晶はピラミッド型 写真提供/山脇りこ

ざっくりまず、食塩か、自然塩か、にわかれます。

食塩と表記してある塩は、海水を濃縮してイオンをろ過して製塩し食用にしたもの。さらっとした粒子が細かく均一の塩です。そもそも効率的に、大量に純度の高い塩をつくる(工業的)技術により普及したもので、2002年に、塩の販売が完全自由化されるまでは、日本では食塩一辺倒。子供の頃はうちにも食塩がありました。

今のように百花繚乱、様々な塩が選べるようになったのは、案外最近のことなのです(50代にとっては、最近)。

自然塩には原則としてミネラルが豊富に残っているので、複雑で深みのある味わいです(製塩方法により、ミネラルがかなり抜けているものもあるため、原則として)。
世界中から輸入もされていて、海塩、岩塩、湖塩など、さまざま。作り方も天日干し、釜炊き、などいろいろです。そして、粒子の大きさもさまざまですから、自然塩の中でも味わいの違いが大きい。味見のし甲斐があります。

粒子の大小は、調理の時にも注意が必要です。大きいほど溶けにくいので、例えば大粒の自然塩を煮込み料理などに入れた場合、煮込み初めには感じなかった塩味を、数時間煮込んだ後は、強く感じる、ことも。ここは意外と忘れがちなので気をつけて。
魚の下ごしらえ(魚にふり塩し、余分な水分を出させて臭みをとる)や塩もみなどには、溶けやすい粒子の細かい塩がおすすめです。

また不純物が除去されていない自然塩(色がグレーだったりする)で粒子が大きい場合、梅干し作り(最初の塩漬け)などに使うと、溶ける前に梅がカビたりします。ぬか床にも向きません。

魚に塩をして水分を出させて臭みを取るような仕事には細かい粒子の塩がいい 写真提供/山脇りこ

レシピに塩と書いてあった場合、食塩を指すのが一応原則です。ただ、どちらを指すのか(砂糖ほど)明確ではありません。私も食塩を調理に使うことがないので、レシピには、自然塩で作る場合の分量を掲載しています。同じ大さじ1でも、重さ=gには大きな違いがあるので、気をつけたいところ。

とにもかくにも、少な目に入れて、味見!が鉄則です。塩だけは後悔先に立たず、後戻り不可です。

塩は最後の最後、例えば食べる時に足してもいいわけですから、ともかくひかえめに。